三田紀房「砂の栄冠」89話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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砂の栄冠　第89話「監督対決」

（週刊ヤングマガジン2012年4月23日／21・22号）

単行本８巻は、４月６日発売。

君にも出せる宇宙空間。
内容紹介はこちら。

＊

２回表、樫野の攻撃開始。
一方、バックネット裏では広島カープスカウトの武光が、旧知の甲子園マニア小林さんと話し込んでいた。
よくよく考えると、全国の高校野球を観戦し、スカウトとも知り合い、ノックマンも存在も知ってた小林さんて結構すごい人なのかも。

さておき、その二人を遠目から眺める中年がいた。日ハムスカウト熊沢。
モデルはちょっとわかりません。有名どころで大渕隆（日本IBM、高校教師を経てスカウトに転身した異色の経歴の持ち主）さんがいますけど。

＊

武光が甲子園マニアから何か情報収集している……と察した熊沢は、自分も席を移動します。
そこにいたのは63話に出て来た美人フリーライター茅刈。
樫野に取材に行った時のことを訊かれた茅刈さんは、チームの実態を話します。
１つ、監督はお飾りで、コーチらしき人物が育成を行っている。
２つ、育成担当は、短髪にグラサンでジャージの男。
内情を正確に把握してました。
茅刈さん、伊達にフリーライターは名乗ってないようです。

＊

熊沢は「あいつ……日本に帰ってきていたのか」
どうやらノックマンを知っている様子。
これは一千万ばれるかもしれませんね。
それよりも突っ込みたいのが、短髪にグラサンでジャージという特徴だけでノックマンを特定しちゃった事。
おはようからお休みまであの格好なんですかね。

＊

茅刈さんは続けます。
３つ、七嶋は一見模範的な青年だが、内側に黒い光を秘めている。
そして熊沢は、そういう選手の方が好みらしい。
これは日ハム指名あるで！

＊

試合は、先頭打者の６番・後藤がラッキーなヒットで出塁。
７番のガンネンは送りバントしますが、打ち上げてしまいます。
それを見ていたガーソが一層プルプルし始める。
８番のイナがダブルプレーでこの回無得点。

＊

２回裏。
おや　ガーソのようすが……

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「レフトに黄川田に代わって田中！」

バント失敗したガンネンを代えてしまいました。直前に前川監督がサードを交代させたのが原因なのは言うまでもない。
これが「監督対決」だったのか、と七嶋は悟りますが、時既に遅し。
暴走機関車と化したガーソはもう止められません。
今後、帝城の前川監督が動けばガーソも動く！　この試合、先が読めません。