三田紀房「砂の栄冠」122話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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今週の砂の栄冠　第122話「中継プレー」

（週刊ヤングマガジン2013年1月5日／6号）

新年明けましておめでとうございます。
今年は「短めでもいいので、毎週落とさずレビューする」を目標にします。
別に、これでお金もらってるわけじゃないので、そこまで意気込む必要もないんですが、これ書いてるとやっぱり楽しいので。
とにかく三田さんが野球漫画を毎週描いてくれる、というのが嬉しいんです。

＊

３回表、苫大駒小牧の攻撃。
2死一塁でバッター3番内村の当たりは左中間への長打、一塁ランナー長駆ホームイン、というのが前号まで。

＊

樫野、ここで見事な中継プレーを見せる。
ボールをつかんだセンターのグマは、ショートのイナへ。
イナはキャッチャーのゴンにどんぴしゃりのスローイング。
8ｰ6ｰ2でランナー本塁タッチアウト！
樫野、２回に続き３回も無失点で切り抜けます。

＊

ノックマンの送球心得。
「送球は山なりではなく、低く、強く」。
これを２年生２人が忠実に守りました。

七嶋、どこにいるかもわからないノックマンに対し、「きっと俺たちのプレーを見てくれている」と感謝の念を送ります。
そこに一枚絵で、船に乗っているノックマンの姿が。
どこに向かっているのでしょうか。
アメリカ帰るとか？　……それなら飛行機使うよな。
離島の高校でも指導する気でしょうか。

＊

３回裏、樫野は９番を打つ七嶋に打順が回ります。
しかし左腕一本ではどうにもならず、凡退。
さすがに金本（元阪神）ばりの片手バッティングは無理だったか。
近鉄で移動中のエンドラン、ワンセグの見過ぎで携帯のバッテリーが切れてしまいます。
鉄っちゃんのを貸してもらうことに。
いい人すぎてなんか裏ありそう。

＊

試合は４回表。苫大駒小牧は４番の古屋から。
低めを意識する七嶋ですが、相手も120キロのまっすぐに目が慣れてしまい、ファールながらいい当たりを連発。
追い込まれた七嶋、ここで意外な武器があることに気づきます。
ボールをリリースする瞬間、グラブをかかえこまず、外側へ広げる！
字面だとわかりづらいですが、バッターは一瞬ボールが見えず、戸惑います。
目くらまし作戦が成功、この試合先頭打者を初めてアウトに。

利き手の右手にグラブをはめているからこそできる技。
実際に有効かはともかく、咄嗟にこんなことを思いつくのがすごい。
クレバーというレベルじゃない気がする。
けど、右手使って骨への影響はないのかしら。
ともかく、七嶋が手応えをつかんだところで以下次号。

＊