三田紀房「砂の栄冠」60話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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砂の栄冠　第60話「埼玉の名伯楽」

（週刊ヤングマガジン2011年9月17日／42号）

樫野vs東横の長かった試合が終わりました。
甲子園と同じく、選手・監督は報道陣からの取材を受けています。
七嶋は15回を投げきったことに手応えを感じているものの、勝てなかったことに不満そう。
そして、インタビューといえばこのお方。

＊

「今日は東横との試合ですから、心を一つにして全力でぶつかっていけと」
地蔵モードからドヤ顔モードにクラスチェンジしたガーソはノリノリ。
「勝つとなれば百年に一度のことだ。最後まで気を抜くなと伝えました」
どれもこれも七嶋のセリフのパクリです。
50代でこのプライドのなさは、ある意味すごい。

＊

続けて、マスコミがキャッチャー交代について質問すると……。
「前半、東横は後藤のリードで抑えられてましたが、後半は通用しないと思って替えました」（ドヤァ
→ほんとは、自分の指示に逆らったから腹いせに交代

「小泉はラッキーボーイですから打つ方でもやってくれるかと。13回の死球はカンが当たりましたね」（ドヤァ2
→この時、朦朧としてサイン出せず

「とにかく東横には積極的に動いて先手を打たなければ勝てませんからね」（ドヤァ3
→交代以外は地蔵モードでした

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とにかく東横には積極的に動いて先手を打たなければ勝てませんからね

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だっておwwwww

やる夫のAAが見事にはまるぜ。

＊

実に舌が滑らかなガーソですが、マスコミが七嶋の好投に触れると「まあ……そうですね」と渋い表情。
鈍い人ですが、七嶋がチームを掌握しつつあるのは気づいているのか、面白くないようで。

＊

一方、球場の外ではノックマンと七嶋母が初対面。
ノックマンは「あなたが七嶋のお母さん？　ふーん……」と意味ありげに呟きます。
こいつ……掲載誌ヤンマガだからって変な事考えてないだろうな。
それとも、実は別れた旦那（七嶋父）と知り合いとか。

さらに、ノックマンは東横の米倉部長に挨拶。
部長は「お前、どうしてここに」とかなりビックリの様子。
ノックマンは、それ以上の会話はせず引き上げます。
このやり取りからすると、ノックマンは東横OBもしくは元スタッフだったのか？
指導方針で監督と対立でもして、アメリカに渡ったとか。

＊

その日の夜、樫野グラウンド。
七嶋は、遠藤を密かに呼び出します。
トクさんの634万8千円のうち、200万だけ残してもう一度埋めるように指示。
ここの表情は久々に黒い。単に夜のせいかもしれないが。
で、200万をどうするのか？

「まず100万で米を買ってくれ」
お米を一体どう使うのか？　以下次号。

＊

米の使い道ですが、普通に思いつくのは部員の体作りです。
とすると残り100万で肉や野菜を買うのか？　それを何日で使い切るのか？　という所を書くのでしょうか。
メシといえば、須藤靖貴さんの野球小説「どまんなか」では、アーリーワーク（早朝練習）の後の朝食を部員たちで考えて作るというシーンがあります。
食べるシーンも美味しそうなので、興味ある方は読んでみてください。