三田紀房「砂の栄冠」68話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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砂の栄冠　第68話「センバツ開幕」

（週刊ヤングマガジン2011年11月14日／50号）

「グラゼニ」の原作者である森高夕次さんと三田紀房さんの対談が、月刊サイゾー12月号に掲載されるそうです。
森高夕次さんといえば、コージィ城倉名義で「砂漠の野球部」「俺はキャプテン」など一風変わった野球漫画を描いていることでも有名。
野球漫画通を唸らせる作品を描いてきたお二人の対談、楽しみですね。

＊

晴れのセンバツ開会式。
七嶋を先頭に、樫野高校野球部が堂々と入場。
プラカードを持った荒川は「チョー最高」と女子高生らしい感想。
こいつ、夜になったら調子に乗ってブログでも書いてそうだな。

七嶋は土を踏みしめながら、これまでお世話になった人たちを思い出していました。
1千万を託したトクさん、アドバイスを授けた甲子園常連組の滝本、小林、トシエ、金田。
それからノックマン。
「今　ここであらためて感謝しよう
みなさんのおかげで甲子園に来れました」
うわー、清々しい。連載初期から読んでる私もちょっとじーんとしてしまった。

甲子園常連組の４人は、もちろんバックネット裏で見てました。
滝本さんは「最高の行進や」と太鼓判を押します。
亡くなった息子を思い出したのか、そっと目をぬぐうのでした。

＊

病室では、トクさんと遠藤マネがテレビで入場行進を見ていました。
念願の晴れ舞台ですが、トクさんは今ひとつ楽しめない様子。
遠藤に、プラカード係をあきらめさせてまで看病させているためです。
改めて「すまない」とわびるトクさん……夏まで大丈夫かな。

一方、犬のタローは遠藤の親父が毎日散歩させていました。
ジイさんとはいえ、娘が赤の他人を看病して大丈夫か？　大丈夫だ問題ない。
「こういう優しいのに男は弱い」からだそうです。

＊

気になる初戦の相手は、大阪代表の大阪杏蔭。
近畿大会優勝、明治神宮大会も制した、今大会実力ナンバーワンの優勝候補。
ナンバーワンってことは、東横浜より評価が高いということ（樫野に苦戦して評判を落としたからか）。
ガーソは「くじ運のいい主将でお前ら幸せだな」と早くも投げやり。

＊

七嶋は皮肉につき合うほど暇ではありません。
部員たちに練習風景を撮ったビデオを見せます。
そこには、ノックマンの多彩な打球を浴びまくった部員たちが。
「俺たちはどんな攻撃にも対応できる守備を身につけた。
ここまで守備を鍛えたのは全国で俺たちだけだ。
つまり俺たちにはどこにも負けない個性がある。
観客は個性があるチームを何度でも見たいと思う。だから応援してくれるはずだ。
明日は大阪杏蔭に勝とう！」
七嶋、盛り上げ方もうまくなってますね。

＊

そして試合当日。
ブルペンでの投球練習中、左投げを試すと観客席がどよめきます。
「応援されるチーム」のためのつかみはオッケー。
しかし、試合でも通用するのか？　以下次号。

＊

センバツのトーナメント表が掲載されていましたので、抜粋。
高校野球に詳しい人なら元ネタもわかりますね。
2chのスレッドに上がってたので、拝借させてもらいます。

東国（宮城）×岐阜中央商（岐阜）
習橋（千葉）×就徳学園（兵庫）
薩摩示現（鹿児島）×浦和秀学（埼玉）
徳島青山（徳島）×大安（京都）

肥後工（熊本）×大日大三（東京）
淀洲（大阪）×伯進（島根）
名京大名京（愛知）×智善和歌山（和歌山）
聖訓（青森）×東横浜（神奈川）

大阪杏陰（大阪）×樫野（埼玉）
帝城（東京）×鳳王学園（岡山）
英徳義塾（高知）×兼六学館（石川）
玄海第一（福岡）×常翔学院（茨城）

天倫（奈良）×秋優（秋田）
苫大駒小牧（北海道）×安芸ヶ丘（広島）
波瀬見（長崎）×前橋育修（群馬）
日本文芸（新潟）×済星（愛媛）

そのまま元ネタに直すと
東北（宮城）×県岐阜商または市岐阜商（岐阜）
習志野（千葉）×報徳学園（兵庫）
？×浦和学院（埼玉）
？×平安（京都）

大分工（熊本）×日大三（東京）
？（大阪）×盈進（広島）
中京大中京（愛知）×智弁和歌山（和歌山）
光星学院（青森）×横浜（神奈川）

大阪桐蔭（大阪）×？
帝京（東京）×創志学園（岡山）
明徳義塾（高知）×遊学館（石川）
福岡第一（福岡）×常総学院（茨城）

天理（奈良）×？
駒大苫小牧（北海道）×？
波佐見（長崎）×前橋育英（群馬）
日本文理（新潟）×済美（愛媛）