三田紀房「砂の栄冠」125話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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今週の砂の栄冠　第125話「悪魔」

（週刊ヤングマガジン2013年2月4日／10号）

＜前回のあらすじ＞
♪天使のような　♪悪魔の球児　♪甲子園にあふれているよ〜

と、懐かしドラマの主題歌をもじってみました。
わからない人は「銀狼怪奇ファイル」という堂本剛主演のドラマか、近藤真彦のミッドナイトシャッフルでぐぐってみてください。
色々事情があってDVDは出てないみたいだけど。

＊

「俺は悪くない」
とまあ、脳内で色々葛藤はあったけど、開き直った七嶋。
「監督をバカにしたこともあるが　全ては甲子園のため」
「無実」を大書された紙をかかげるカトキチ（イメージです）。
ともかく、七嶋は正しいと。

「誤った罪に服する天使になるぐらいなら
正義を貫く悪魔を選ぶ」
と、七嶋は脳内で、三つ目で剣を持ち、蛇のからまった悪魔……というよりは神様というか……。

不動明王と

軍荼利明王を
足して２で割って黒くしたような姿になる。

お前はなに教徒やねん。
と関西人でもないのにツッコミ。

＊

なんでもええからはよ投げえ。
と関西人でもないのにツッコミ２。
113話から試合開始ですでに13話経過して、まだ5回。
三田先生にしてはペースがかなり遅い。
間延びしてはいないんだけど、ちょっと心理描写にページ割き過ぎかな。

＊

ブラックデビル七嶋は絶好調。
サードのグンのかっこつけランニングスローが珍しく決まるなど、4回に続く三者凡退！
球場のムードを完全に味方につけた。

＊

５回裏、ナインも気力充分で打席に立つ。
ガーソの平凡な檄は完全無視。
「おまえはすっこんでろ」
それでこそ七嶋だ。

＊

６番ゴンは凡退。
７番ユウは流し打ちで出塁。大阪杏蔭戦の６回裏以来、これで甲子園２本目。
８番イナは「アレやるぞ」とユウに目配せし、送りバント。
アレが何なのか不明なままですが、２死二塁で９番七嶋に打席が回る。

＊

苫大駒小牧のエース枝川は、七嶋が速球についてこれないと見てストレート一本。
エンドラン曰く、普段の七嶋なら打てる相手のようですが、片手だけでは苦しい。
さすがの七嶋も、体への衝撃を考えると両手でのスイングをためらいます。
しかし、「今は心を鬼にする時だ」と覚悟を固める。

＊

打球はフェアゾーンに飛びますが、運悪くファースト真正面。
まだまだ１点は遠いのか？　以下次号。

＊

	１	２	３	４	５	６	７	８	９	計
苫大駒小牧	８	０	０	０	０					８
樫野	０	０	０	０						０

＊

「砂の栄冠」の最長試合といえば41話から59話まで続いた東横浜戦ですが、どうやら苫駒戦はそれを上回りそうな模様。
ちょっと苦言は書きましたが、長期連載できる余裕ができたのは喜ばしいことです。
これからも、色々な意味で他の人が描けない漫画を描いて欲しいです。

ちなみに……クロカンでの主な試合の話数は以下の通り。
桐野戦（７〜８巻、１１話）
松江緑風戦（１０〜１１巻、１２話）
豊将学園戦（１１〜１３巻、１８話）
京陽戦（１３〜１５巻、１５話）
京陽盛岡戦（２６〜２７巻、１３話）
最長は豊将学園戦で間違いないですね。３巻にまたがった試合もこれと京陽戦しかないし。
もっともクロカンは１週２４ページ、砂の栄冠は２０ページなので単純比較はできません。