漫画「砂の栄冠」（週刊ヤングマガジン連載）46話感想

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今週の砂の栄冠　第46話「成長」

（週刊ヤングマガジン2011年6月6日／27号）

今日はヤンマガの発売日で単行本４巻発売日！　ファンとしては嬉しいが、両方レビューするのはちとしんどい。
というわけで、飛ばし気味に進めます。

＊

５回表１死満塁。
しかも自分のサインは東横ベンチにばれている。
七嶋はあえてキャッチャーのゴンに打ち明けました。
当然、ゴンは面食らってピヨピヨ状態。
ここで七嶋が取った手段とは、まずインコースをつく強気のピッチングに戻すこと。
そして、

「ここはお前のリードに任せる」
「俺はどんなサインにも首を振らない」
なんと、ゴンに全てを賭けました。

＊

ヤケクソに見えますが、それ以外に有効な手がないのも事実。
サインパターンを変えればゴンが捕球ミスするかもしれない。ノーサインでも同じこと。
危険を承知の上で、バッターの駆け引きをゴンに託します。
うーん、熱い展開じゃないか。まるで高校野球漫画のようだ。

＊

余談。
かの有名な「横浜対PL学園延長17回」でも似たようなエピソードがあります。
この試合、中盤でPLの正捕手がクロスプレーで負傷退場してるのですが、交代した経験の浅い捕手に対し、エースは「リードな、お前に任すわ」と大胆な決断をしました。
控え捕手は期待に応え、強気なリードで横浜打線を封じます。
ちなみにエースは現在アナウンサーの上重聡さん、捕手は現ロッテの田中雅彦さんです。その辺詳しく知りたい方はこの本がおすすめ。

＊

ところでガーソは「低めで内野ゴロを打たせろ」と伝令を送ったところで気を失っていました。
まあ、伝令を送れただけマシです。むしろ前進守備を命じたりしないぶん、この方がよろしい。

＊

さあ俊足の２番バッターとの勝負。
まずストレートで追い込みますが、そこからバッターはファールで粘る。
まっすぐだけでは東横打線は打ち取れない。
ここは落ちるスライダー。
パスボールの怖い状況ですが、ゴンも覚悟を決めてサインを出します。

運命の１球。スライダーにバットが空を切る。
そしてショートバウンドするボールはミットに収まった！
すぐさまタッチし三振成立。これでツーアウト。

＊

次打者はセンターフライに打ち取り、樫野はピンチを脱します。
しかし七嶋にもう一つの不安要素が。
それは球数。このイニングだけで47球、このペースでは200球を越えてしまう。
あと４イニング、逃げ切れるのか？　以下次号。

＊

今回は普通の高校野球っぽい展開でした。
黒いばっかりじゃなく、たまにはこういう爽やかさもないとね。
まあ、話そのものはよくあるパターンなんですけど。
「甲子園へ行こう」で、四ノ宮のブーメランカーブを猪久保が捕った時と全く一緒なんで。