三田紀房「砂の栄冠」101話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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砂の栄冠　第101話「甲子園準々決勝」

（週刊ヤングマガジン2012年7月23日／34号）

単行本９巻は、８月６日発売！
さらに三田紀房・田尻賢誉共著の「野球バカは野球でしかビジネスを考えられない」も発売中！
高校野球の名将の教えが仕事のヒントになるという、高校野球マニアなら楽しめるビジネス本です。
芸能人は歯が命、単行本は初動が命。みんなすぐ買おう！

＊

準々決勝当日、遠藤マネの自宅。
トクさんの愛犬タローの面倒を見る、と張り切っていた遠藤父ですが、どうしても見たくなったのか甲子園へ。
娘は七嶋との約束にこだわり、残ることに。
でも「やっぱり行けばよかった」とか、珍しくぐちぐち言ってます。
平井さんのSOSは無視してよかったのだろうか。

＊

一方、甲子園のアルプススタンドには、えらく派手派手なおばさまが一人。
つばの広い帽子、フレームがおそらく色つきのメガネ、扇子。
「甲子園へ行こう！」を読んだ人なら夏井母を思い出すでしょう。
その正体は荒川のママ。どうやらかなりの仲良し親子らしい。
娘の「ママの言うとおりにしたけどダメだった」と報告に対し、荒川夫人は「ママが来たからにはもう大丈夫よ」と頼もしいお言葉。

＊

ということは、ビキニを使った七嶋誘惑作戦は荒川母の差し金らしい。
同じ手で旦那を落としたんだろうか。
もしかすると、一年前の夏の甲子園に荒川が来たのも、このオバチャンのアドバイスなのかもしれない。

＊

一方、グラウンドでは樫野ナインがリラックスムード。
ベスト８ということで、地元からこれまで以上に応援団が詰めかけているが、重圧も感じていない。

ガーソも大応援団を意識し、この試合は下手に動かないようだ。

＊

さらに樫野には追い風があります。
対する石川・兼六学館は、県外選手で固めた私立校。
選手は細眉、全力疾走しない、カバーリングもしない、まさにヒール。

サワヤカ公立がふてぶてしい私立と戦う、高校野球ファンの大好物ともいえるカードなのです。

＊

「実際は、リクルートに力を入れてる公立もあるけどね」とカトキチ。
「いいんだよ、高校野球は建前が大事なんだから」とナチュラルに黒い七嶋。
高校球児本人がそれを言うか。高野連関係者が聞いたらどうなるやら。

＊

試合直前、円陣を組む樫野ナイン。
七嶋は「今日も猫をかぶっていこう！」とゲキ。
掛け声は「ニャアア！」