三田紀房「砂の栄冠」63話感想（週刊ヤングマガジン連載）

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砂の栄冠　第63話「ガーソの野心」

（週刊ヤングマガジン2011年10月8日／45号）

「ダメ監督に指導されてるんだが、もう俺は限界かもしれない」
と七嶋が思ったかどうかは知りませんが、ガーソは退任を取りやめて監督続行。
まあ、ウザいですが、ガーソはダメキャラで人気が出ましたので、ここで引っ込むには惜しいんですよね。

＊

さて、樫野高校グラウンドにスポーツライターの茅刈（かやかり）と名乗る記者がやってきます。
三田先生にしては頑張って書いてる感じの美人。先週のアオリで「大人の色気キャラ」と書かれていたのは彼女のことらしい。
当然色気を発揮するわけもなく、フツーにセンバツへ向けての練習方法などを取材しただけ。
色気なんか書かれたらどうしようかと思った。正直ほっとしました。

＊

七嶋に続いて、茅刈はガーソのインタビューを開始。
グラウンドではノックマンのノックを選手が走りながら捕球しています。
「この練習の意図は？」という茅刈の質問に対し、ガーソは……。

「樫野高校での練習時間は２時間半」
「効率よく練習できるよう、ノックを受けながら体を動かしています」
と、こんな調子でしっかり答えていました。
ノックマンをうさんくさく思っているガーソですが、一応練習の意味は理解しているらしい。
※ほんとはもっと技術的な事話してましたが、長いのでカット

「この練習方法は我が校が先駆者です」（キリッ）
締めはやっぱりドヤ顔。期待を裏切りません。
ノックマンの手柄を独り占めしちゃったガーソですが、正体を明かしたくないノックマンにとってはこれは好都合なのかも。

＊

続けて、ガーソは茅刈に逆質問。
「公務員が講演したり本を出版したら、印税はどうなるんですかね？」
どうやら甲子園監督のネームバリューで一儲けしたいようです。
あくまで埼玉限定でしょうが、公立を３度甲子園に導いた名将として知名度はそれなりにある。
しかし、当時の選手が頑張ったからこそ行けたわけで……部下の手柄を横取りする上司みたいなもんだな。

＊

この話を盗み聞きしちゃった七嶋、また大人の汚い一面を知ってしまいます。
ただし、ガーソにも見習う面がある。それは野心。
これまで、「甲子園出場」だけを意識してきた七嶋ですが、大きな野心「優勝」へと意識を切り替えます。
そして、秋以上に難しい夏の甲子園も狙う事を決意！

＊

場面変わって、ブルペン。
控え投手が投げ込む中、七嶋も小泉くん相手にピッチング開始。
利き腕の逆特訓の継続で、今日も左から投げます。
一球投げたところで、何かを掴んだ表情の七嶋。以下次号。

＊

まさか両投げ、スイッチピッチャーさせる気なのかな……。漫画じゃ「風光る」とか「ストライプブルー」とか「ダントツ」とか「ドカベン」のわびすけとかやりつくしてるんで、できればして欲しくない。
あと、控え投手のフルネームが今回判明。
伊藤初彦（あだ名：ハピコ）、金子健介（あだ名：ケンケン）
いいのかそれで。そしてあだ名のない小泉くんがハブられてるみたいで可哀想。