関西vs玉野光南(全国高校野球選手権岡山大会準決勝)
Author: 惣一郎
☆倉敷マスカット 2007年7月26日
光南 200011000=4
関西 110000001=3
▽本塁打 森田(川原、9回)
▽三塁打 西田(1回)
▽二塁打 西田(5回)
◇玉野光南
(中)西田
(遊)井原
(投左)奥野
(右)福田
(一)三宅
(左)西本
投 川原
(三)羽原
(捕)木村
(二)岡田
◇関西
(中)高月
(投)重友
右 高橋
(右投)中村
(一)森田
(三)川辺
(遊)荒木
(左)榊
(捕)三角
(二)谷
※テレビ観戦です
甲子園まであと2勝。
玉野光南と関西、数々の因縁を持つ2チームの対決です。
2001から02年、関西は全国レベルの左腕宮本をエースに甲子園を狙っていました。
春は2年連続で出場しましたが、夏は2度とも光南に苦杯。
特に02年はサヨナラホームランで負けるという驚きの結末でした。
さて、関西の先発はエース中村ではなく左腕の重友。
中村はライトを守ります。
今大会ではよく見られた風景ですが、やはり本調子ではないのか。
1回表、その重友がいきなり打たれます。
先頭の西田がセンターオーバー、中堅手がクッション処理を誤り一気に三塁へ。
そして3番・奥野のセンター前ヒットで生還します。
四球をはさんで5番・三宅のレフト前ヒットで奥野も返り、まず2点。
毎年小粒な玉野光南ですが、得点チャンスは逃しません。
こういうところが私学と互角に戦えるゆえんです。
関西も玉野光南の先発・奥野を攻めます。
1、2回に1点ずつ取ってなんなく同点としますが、いずれも相手のミスによる得点。
強力打線がきれいな形で点を奪えません。
コントロールに苦しむ奥野を見かねてか、4回に早くも1番をつけた川原がマウンドへ。
この川原が流れを劇的に帰るピッチングを披露します。
最初の荒木にこそ四球を与えますが、後は9回までパーフェクトピッチング。
とにかく低めをつき、あの関西打線から出塁すら許しません。
津田と投げ合った時と同様、表情を変えずひたすら投げ続けます。
打線も川原に応えます。
5回、西田が重友からまたも一塁ライン際の二塁打で出塁すると、
続く井原のバントを重友がエラー。一気に生還。
関西はここでようやくエース中村にスイッチ。
1年生から甲子園を知る男、数々の修羅場をくぐり抜けてきた男がマウンドへ。
しかし、いかに中村といえども立ち上がりは不安定。
四球、バントヒットで無死一、三塁とすると、暴投で4点目を与えてしまいます。
2点差は、今日の川原からは余りにも重い。
4季連続で甲子園に出た前々チーム、前チームと比べると、弱いと言われてきた新チーム。
それでも関西としての意地を見せ、秋は正捕手三角、主砲の森田を欠いた状態で中国大会準優勝。
センバツでも先輩たちの実績を上回るベスト8。
そんなチームにも、いよいよ負けるときが来るのか?
9回裏、4番の森田が一発。レフトスタンドへライナーで突き刺します。
今大会でようやく開花した主砲の3発目。
が、遅すぎました。
後続がこれまで同様三者凡退し、関西の夏は終わりました。
あの強力打線がわずかヒット2本。
負けるときはこんなものでしょうか。
3年間岡山大会の主役だった関西が、ついに予選で姿を消しました。