東洋大vs東海大(大学野球選手権決勝)
Author: 惣一郎
☆神宮 2010年6月13日
洋 010002200=5
海 000000000=0
▽本塁打 木村2ラン(高山)
▽二塁打 緒方(2回)鈴木(6回)堀越(6回)
◇東洋大
(右)坂井
(二)上原
(左)木村
(三)鈴木
(捕)佐藤
(指)堀越
(遊)林崎
(中)緒方
打 橋本
中 瀧本
(一)鮫島
(投)藤岡
◇東海大
(中)伊志嶺
(遊)田中
(指)鈴木
(捕)伏見
(二)吉川
(左)松隈
左 岩本
打 山根
(右)竹内
(三)坂口
(一)大野
(投)菅野
投 高山
投 赤間
※2回表から観戦
入り口で、サングラスのおじさんから招待券を一枚もらいました。
この場を借りてお礼を申し上げます。
「何かうさんくさいな」なんて目で見てしまってごめんなさい。
さて、実力者同士の対決となった決勝ですが、東洋の完勝に終わりました。
東海大は、まずエース菅野が不調でした。
昨日の剛速球は見る影もなく、マックスが140キロ前半と並の速球投手に。
連投による疲労が相当溜まっていたのでしょう。
100キロのスローボールまで使って打ち取ろうとしますが、
東洋大には通じませんでした。
東洋の怖いところは、大きいのを狙わず塁を埋めようとすること。
じわりと、しかし確実に菅野をとらえます。
2回に緒方の二塁打で先制されると、6回にも3安打を打たれて2失点。
菅野は無念の途中降板。
いっぽう、東洋の左腕エース藤岡は絶好調。
神宮のガン表示は菅野と同じくらいですが、投げるフォームがダイナミックなせいか球威があるように思えます。
またコースも非常に厳しく決まり、長打のある東海打線を沈黙させます。
特に右打者へは、ふところに刺さるようなクロスが絶妙。
注目の伊志嶺はセンター前が一本のみ、鈴木はノーヒット。
たまにヒットゾーンに飛んでも、東洋の好守がこれを阻みます。
特にセカンド上原は球際に強く、3回は二死三塁で田中のライトへ抜けようかという当たりをさばきました。
上原は7回にも三塁線ぎりぎりのバントを決めるなど、まるで「ドカベン」の殿馬のような名手ぶり。
7回、菅野をリリーフした高山が2ランを浴び、これでほぼ勝負あり。
藤岡が最後まで投げきり、東洋大が2年ぶりの優勝を飾りました。
菅野を疲労させてしまった東海大のベンチワークを責める声もありますが、
一戦必勝のトーナメントではエースの連投は避けられません。
大事な試合はエースに託す、これは今も昔も変わらないのです。
逆に、準決勝でエースを思い切って温存できた東洋大を誉めるべきでしょう。