慶応vs浦添商(全国高校野球選手権大会準々決勝)
Author: 惣一郎
☆甲子園 2008年8月15日
慶応 1001000101=4
浦商 0010002000=3
=延長10回=
▽三塁打 仲里(10回)
▽二塁打 鈴木裕(4回)山崎(7回)
◇浦添商
(中右)漢那
(遊)上地俊
(右投)伊波
(捕)山城
(左)宮平
左 前
(一)当山加
(三)仲間
(二)新田
(投)上地時
投 島根
打中 仲里
◇慶応
(右)内藤
(三)福富
(二)山崎
(一左)鈴木裕
(左)阿加多
投 田村
(投一)只野
(捕)鈴木亮
(遊)斉藤
打 普久原
走 荒川
(中)満口
まさに真夏の名勝負!
センバツ優勝校の沖縄尚学を予選で倒した浦添商、そして久々に選手権に出場した慶応。
話題性充分の2チームが準々決勝で激突。
結果は、延長の末に沖縄・浦添商が慶応を降しました。
浦添商の先発ピッチャーは、エース伊波ではなく上地時。
猛暑の連投による疲労を考慮したのでしょうか。これが当たります。
3回1/3を投げ、鈴木裕のタイムリーによる1失点のみで降板。
後を受けた島根もまた素晴らしい好投。
たしかすり足投法で、スピードはないものの慶応打線はタイミングが合わず。
リリーフした4回にいきなり2三振を奪って観客を驚かせると、5,6回も無失点で切り抜けます。
慶応もまた、只野→田村のおなじみのリレー。
ビッグイニングも作れる浦商打線を2失点で食い止め、試合は終盤へ。
1点リードの7回、満を持して伊波が登板。
が、先頭の内藤を振り逃げで出塁させると、3番山崎に一塁右を抜ける二塁打で同点。
さらに5番の田村にもライト前タイムリー、逆転を許します。
8回、すかさず浦添が反撃。
足を痛め、テーピングしてマウンドに上がる田村を攻めて1死一、三塁の好機。
4番・山城がセンターへの犠牲フライ、同点に。
ここで見逃せないのはまず1死二塁の形を「四球→犠打」で作ったところでしょう。
ビッグウェーブのような破壊力が印象的な浦添商ですが、細かい野球もできました。
この細かさが最後に生きます。
9回裏2死二、三塁のがけっぷちを切り抜け、延長10回表。
代打・仲里が右越えの三塁打。
続く漢那はショートゴロに倒れますが、上地俊はスクイズを敢行。
これが三塁手のエラーを誘い、勝ち越しに成功します。
10回裏、慶応も1死二塁のチャンスを作りますが、2者が凡退しゲームセット。
最後の打者を打ち取った瞬間、伊波と山城は抱き合って喜んでいました。
浦添商にとっていかに大きな勝利だったかがうかがえます。