早稲田大vs慶応大(東京六大学春季リーグ)
Author: 惣一郎
☆神宮 2010年5月30日
早大 300000010=4
慶大 100001000=2
▽本塁打 伊藤(6回、福井)
大学野球では珍しく、NHKがテレビ放送したので観戦していました。
お互い優勝のかかった早慶戦ですが、私はある投手のピッチングだけに注目していました。
早大の福井優也。
愛媛の済美高校に進んで選抜優勝投手に。
卒業後は巨人の指名を受けましたが拒否。
一浪ののちに早稲田に進学しました。
斎藤のような野球のエリートコースを歩んだ選手よりも、
こういう紆余曲折を経た選手の方が私は気になる性格です。
高校時代のピッチングを見ているというのもありますが……。
大学でも福井は順風満帆とはいきませんでした。
2007年春の六大学リーグ。
1年生の福井は東大戦に登板しましたが、ホームランを浴びるなどぱっとしない内容。
格段に力の落ちる東大戦で打たれることは、投手の評価を確実に落とします。
早大の投手陣は斎藤、松下、須田の3人が中心となり、福井の存在感はなくなってしまいました。
それから3年。
最上級生となった福井は、腐らずピッチングに磨きをかけていました。
得意の落ちるスライダーは素人でもわかるほど変化し、
また速球も150キロ台を出すほどに成長。
制球はいまいちですが、荒れ気味なのが彼の持ち味でしょう。
今日は先発し、6回2失点。
またもホームランは打たれましたが、わずか2安打。
負けられない大一番で上々のピッチングです。
斎藤に次ぐ2番手に成長した福井。
まだまだ鍛えれば伸びるはず。
結局早慶戦は落としましたが、秋の活躍も期待できます。