全打席バントで敗退

最近のニュースから。


中学サッカー(正確にはフットサル)にて、わざと敗退するためにコーチが生徒にオウンゴールを指示した、という出来事がありました。


スポニチアネックスの記事を一部抜粋します(記事ページ)。


*****記事抜粋ここから*****


 日本サッカー協会は9日の理事会で、1月に新潟県内で行われた中学フットサル大会1次リーグで生徒にわざと大量失点で負けるように指示し、6連続のオウンゴールをさせるなどして0―7で大敗させた中学コーチの教頭(47)を、1年間のサッカー関連活動停止の処分にした。

 日本協会や教頭によると、1次リーグ突破が決まっていた同校は1位通過すれば相性が悪いチームと準決勝で当たる可能性があったため、教頭は2位通過で別のブロックに入るよう故意に大敗を指示したという。


*****記事抜粋ここまで*****


この作戦の是非はさておいて、野球でも似たようなケースがあったのを思い出しました。もう何年も前でうろおぼえなのですが、書いてみます。


ある中学校の野球部が、公式戦で全打席でバントを試みるという戦法をとり、負けました。理由はある制度への「抗議」でした。


中学の軟式野球には二つの全国大会があります。一つは、学校単位で参加する「全国中学校軟式野球大会(以下全中)」。もう一つは学校単位に加えて地域のクラブチーム単位でも参加できる「全日本少年軟式野球大会(以下全日本)」。


この二つの大会、実はどちらも夏に開催します。高校野球のセンバツと選手権というよりは総体と選手権のような関係です。


学校単位のチームはいずれの大会の予選にも参加できますが、全国大会は日程が近いために一方しか出られません。前述の中学校は予選を勝って「全中」の出場権を得たのですが、そのために「全日本」には出られなくなったのです。


この制度に抗議するために、選手は「全日本」の予選で全打席バントを試み、負けました。勝っても負けても全国には行けないのはなぜだ、と。中学野球としては珍しくニュースにもなったので、私もそこで知りました。


この抗議を受けてかどうかはわかりませんが、今ではどちらの全国大会にも参加できます。平成13年、明徳義塾中は「全日本」で準優勝、「全中」で優勝、という快挙を達成しています。


だいぶ前のニュースなので、ひょっとすると大会を勘違いしているかもしれません。しかしあえて負けるために全打席でバントという戦法をとったチームがいたのは確かです。


☆補足


ちょっと検索すると、このニュースを日記に書いていた方がいました。「平成12年6月13日の独り言」(中段あたり)


2chにも記事が残っていました。「涙の全員バント」


 


今回記事になったフットサルチームは、大会のシステムを利用するためにわざと負けました。平成12年の野球チームは、大会のシステムに抗議するためにわざと負けました。


プレイヤーの経験もない私が言うことでもないでしょうが、ゲームに勝つ・負ける以外の要素を混ぜるのは、ひどくつまらないことではないかと思います。



| 野球 | 12:20 | comments (0) | trackback (0) |
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