青空エール43話感想(別冊マーガレット2012年10月号)
別冊マーガレット2012年10月号掲載の、青空エール43話の感想です。



今回は定期演奏会がメインのお話です。

これまでのお話はカテゴリからどうぞ。

瀬名、ケロリとした顔で復帰。
長らく無断欠席していたが、特に謝罪もない態度にまたまた香織先輩激怒。

怒られるのはなぜかつばさ。本人に言わないあたりがずるい。
ますます香織先輩が小物化していく……もともと大物でもなかったけど。

一方、瀬名は瀬名で「オレのせいで呼び出されたって聞いたんですけど 白翔ってくだらないっスね」
言いたい放題。
主人公がまるで中間管理職のような目にあってます。
実際、2年ってそういう役回りのとこありますね。

つばさから報告を受けた山田は、「オレも1年1人も辞めさせねーわ!!」と優等生発言。
そういえば、須藤先輩との仲はどうなったんでしょうか。

白翔吹奏楽部の定期演奏会の時期が近づいています。今年は6/18。
1年前、つばさが自信がなく吹いたフリだけしていた定演。
今年は吹くと並々ならぬ気合です。
※詳しくは2巻参照


残念なことに、山田は練習試合で来れそうにない模様。

定期演奏会といえば、余興。
私も中学校時代に小芝居やりました。懐かしい。

1年生は小道具、2年生は出しもの担当。
それぞれ2人責任者が必要です。
ジャンケンで運悪く責任者になったのは、つばさとチューバ三石、瀬名と名前不明の1年女子。
みっつの久々の出番、ですよね、……多分。
名前出てこないからちょっと自信ない。

瀬名はしょっぱなから「辞退していいスか」と超わがまま。
1年女子との打ち合わせもフケる始末。
そのたびにつばさが連れ戻し、貴重な練習時間がどんどん削られることに。

AKBのメドレーは、男子がコスプレして踊ることに。
瀬名「イヤです」
水島「認めない」
瀬名「はい」
水島には絶対服従なんだな。
一瞬水島が「(女装なんて)認めない」と読めたけど、瀬名の拒否は認めない、という意味ですね。

定演に出るためには、パーリー水島のチェックをクリアしないといけません。
曲目はさっきのAKBメドレー、オリンピカ、さくらのうた、パイレーツオブカリビアン。

「さくらのうた」というのは初耳ですが、2012年度吹奏楽コンクールの課題曲のようです。


<解説>
~課題曲とは~
吹奏楽部の大会であるコンクールでは、参加校は課題曲と自由曲の2曲を演奏します。

課題曲は、吹奏楽連盟が課題として決めた4~5曲(その年の作曲コンテストで選ばれた曲とか、らしい)。
実際に演奏するのはうち1曲。
自由曲は、参加校が自由に選べる曲です。
どんな曲でもいいですが、課題曲と自由曲の演奏時間は12分以内でないといけません。
オーバーすれば容赦なく失格します。

白翔が定期演奏会で「さくらのうた」をやるのは、
きたるコンクールに備えて少しでもレベルアップしておくためでしょう。

解説終了。

次シーン、珍しくが水島が瀬名の練習を見ている。
瀬名は、定演に異常にやる気のあるつばさが不思議らしい。
水島は、1年前の失敗を話します。

そして「小野さんが部員を連れ戻したのはこれで2人目だ」
「時々理解できないこともするけど ああいう人も必要だと思うようになった」
「小野さんにはおまえが見習うべきとこともあるよ」

しかし、瀬名には今ひとつわからない。

翌日の朝練。
瀬名、つばさに対し直球の質問。
「先輩って練習量は多いっスよね なのになんで上手くなんないんですか?」
本人的には疑問をそのまま口にしているが、めちゃ失礼。
ま、悪気はないんでしょう。
スイスイ方程式が解ける人には、解けない人の気持ちはわからない。

「そんだけ練習して上手くなんなくて 辞めたくなんないんスか? オレだったら絶対やんなります」
「私は
私があきらめたら終わっちゃうじゃん
辞めても誰も止めないし」

素質もねえ 才能もねえ 生まれてこのかた見たことねえ(by吉幾三)つばさですが、あきらめの悪さはある種の才能だと思う。

辞めたらまるちゃんとか、パーカスの誰だっけ……栗井とか止めると思いますよ。
水島はマジで止めなさそうだけど。

瀬名、その後も小野を観察。
ペットの1年・山根と佐竹にも、「小野先輩のいいところ考えろって言われたけどわかんなくて」と相談。

山根による、つばさが森先輩を連れ戻した話とか、
佐竹による、野球部に仲いい人がいる、といった話が出ますが、このへんは既存読者にはなじみがあるので割愛。

あと、定演の小道具作りの最中に女子の恋愛トークがあったりしますが、このへんも今までのおさらいです。
つばさが一度ふられた時に、水島たちが「元気を出して」を演奏した時の話とか。
その経緯は4巻。


再現した演奏を聴きたい人は「青空エール 吹奏楽音楽集」があります。

「好きな人いる人ー」で手を上げたのはまるちゃんと、サックスの誰だっけ……谷。
まるちゃんはいまだに水島が好きなんだろうが、谷さんはコロコロ変わってそうだな。
9巻に出てきたイケメン学年代表あたり入れ込んでるに違いない。
つばさは中途半端に手を上げ、山田が好きだとばらされる。

瞬く間に時間経過。
つばさは水島チェックをクリアし、余興の準備も完了。
山田は千歳球場で練習試合だが、夜の部に来ようとしているらしい。
演奏会場はキタラ。

つばさと山田の携帯の会話をのぞきこんだ瀬名、
「うわさできいたんスけど 先輩その人にフラれたんスよね まだ好きなんスか!?」
こういう無遠慮な切り込み方をするあたり、恋愛感情には相当疎そうだ。
「女子は理解できない生き物」とか思ってそうよね。
残念なイケメンである。

「なるほどわかりました
先輩は何に対してもしつこいんスね
すいません『しつこい』は失礼ですよね 執念深いんスね」

と自己完結。

でも、執念深いのはつばさ自身も認めているらしい。

定演当日。
メイクアップ! した春日先輩と加護先輩(ソバカスの人)が裏方に来てくれました。
髪がベタじゃないから、金か茶髪にしたらしい。これが噂の大学デビュー……(大学生になったとはハッキリ書いてないけど)。
加護に至ってはソバカスが完全消滅している。

女子OBは大学行くと激変するんですよね。
化粧ってすげーと思ったものです。
男子OBは変わってなくて、安心したもんだ。

しかし、春日先輩と香織先輩たち現3年はなにか会話したのだろうか。
あまりその場に居合わせたくない会話である。

演奏前、1年から2年に感謝の手紙が。

山根「丁寧に指導してくださって云々」
佐竹「先輩はいつもニコニコしていて云々」
どっちも上手いとは書いてない。

そして、瀬名は「先輩がやめると言い出した時には 俺が先輩を止めます」
これは、つばさが「辞めても誰も止めない」と言ったことへの、彼なりの返事ですね。
かっこいいじゃねえか。
ダメダメのくせに最後で決めやがった。

定演、昼の部の演奏開始。
無事に演奏できた模様。

一方の山田は、18番をつけ試合に参加。
秋冬まともに練習できなかったのに、もう背番号をつけられるほど復調したんでしょうか。
ただ、練習試合というのは背番号が適当だったりするんで(同じ番号の選手がいたり、つけてない選手がいたりする)、
あまり意味はないのかもしれない。

夜の部もラスト、「シバの女王ベルキス」。
吹奏楽の名曲で、自由曲の定番です。
92年の乗泉寺吹奏楽団など、全国大会でも演奏例多数。
下記の動画は96年全国大会のもの。演奏団体は不明。


自由曲は「自由」ではありますが、演奏される曲はだいたい決まっています。
なんでかはよく知らないんですが、
・未知の曲より、大勢の団体がやっている曲の方が参考演奏やノウハウを集めやすい
・指揮者や演奏者も過去にやった曲の方がやりやすい
ってことかなあと思います。

今年の岡山県大会は、「マードックからの最後の手紙」が5,6校はあったな。

演奏の途中、つばさは会場入り口に、ユニフォームを着た山田を見かけます。
見間違い、と思おうとしますが……。
演奏後、山田からメール。アンコールだけ見れたらしい。

つばさは「フラれてるんだから あきらめればいいんだよね
だけど どうしても変えられない想いが 私の中にあるの」

と、思うのでした。以下次号。


<感想>
今月はかなり駆け足でした。
4月中盤?から6月までがたった1回で終了。
確か1年時にGWの合宿もあったと思うが、割愛。

その割に、これまでのストーリーを振り返る場面が多く、
アニメの総集編のような感じでした。

その分、7,8月の野球部の予選やコンクールを長めにやるのか?
それとも、2年生編はとっとと終わらせるのか?
香織先輩との確執には、何らかの決着がありそうですが、どうなるやら。

それと、何度も突っ込んでるけど……、主役2人、もう付き合ってるようなもんですよね。
「友達」のために、練習試合で疲れた体で千歳市民球場(北海道千歳市泉沢)から札幌コンサートホールKitara(北海道札幌市中央区)まで来るかなあ。
グーグルマップで調べたら、車で50分、電車で1時間半ですよ。
もう交際宣言して多能さんとかに引導渡してあげましょうよ。
そして、後はひたすら部活メインで行ってほしい。


<俺物語一行感想>
猛雄にとって、大和以外の女子は「へのへのもへじ」らしい。

<今月の河原先生>
スマホにしたいのに、するタイミングを掴めないでもう半年経過。
| 漫画・本::河原和音「青空エール」 | 08:52 | comments (0) | trackback (0) |
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