皆さん、国会図書館の運営する「近代デジタルライブラリー」はご存じでしょうか。
なんと、ここは大正・明治期の本が画像で読めるという、大変太っ腹なサイトなのです。
しかも、タダ。
明治の本を買おうと思ったら万単位の出費は覚悟するところを、タダなのです。
朝日新聞がWeb上でバックナンバーを「毎月3000円+閲覧1記事ごとに80円」とかぼったくる一方で、タダなのです。
さすが国会図書館!
この中には当然野球の本もいくつか含まれています。検索ボックスのところに「野球」とでも入れてもらえば何冊か出てくるでしょう。
昔の野球に興味がある方なら、ぜひともおすすめしたいサイトです。
全部は目を通してないですが、おすすめの一冊は「野球歴史写真帖」や「野球年報」でしょうか。まさに高校野球(当時は中等野球)が始まった時期の記事や写真が満載で、時間を忘れて読みましたよ。
しかし、本当にいい時代になったものです。
新年一発目は、08年に公開された高校野球映画「ひゃくはち(Amazon)」の感想を。小説版の感想はこちら。
まず、この映画を楽しむには条件が一つあります。それさえクリアすればとても面白いです。
その条件はずばり「高校野球マニア」であること。
具体的には以下の「常識」を知ってることです。
【常識】
1.高校野球は秋から新チームで、夏の大会を最後に3年が引退
2.秋の大会で上位の成績を残せば翌年の選抜大会に出られる
3.3年生は王様、2年生は人間、1年生は奴隷
4.監督は神様
5.飲酒タバコは普通の高校生と同じで結構やってる
6.スター選手の影には無数の試合に出られない選手がいる
こういったことを知っている場合は、すごく楽しめる映画だと思います。
しかし「タッチ」のような世界観しか知らない場合は、ストーリーの流れがよくわからず楽しめない可能性ありです(別に「タッチ」がつまらないと言ってるわけではないので、あしからず)
主人公は6の立場です。スター選手が脚光を浴びる中で、ただメガホンを叩くかベンチで声を出すしかできることがありません。
そんな彼らが見つけたひのき舞台とは何だったのか、それは見てのお楽しみです。
最後に小説版との違いについて。前半はほぼ同じですが、後半(選抜大会以後)は全く別のストーリーになります。また、映画は現役球児の視点ですが、小説は大人になってから回想という形で語られます。
なんで違ったのかはわかりませんが、小説・映画という見せ方の違いのせいかな、と思います。映画のラストシーンは文章でされても盛り上がらないだろうし、小説の終盤は高校野球映画には重すぎる。
それぞれに良さがあるので、気になる人は見比べてみると良いかと。
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