川端志季「宇宙(そら)を駆けるよだか」感想
全3巻、集英社発行。



容姿に恵まれ、誰からも愛される子。
そんな子と「魂」が入れかわって、彼女の全てを手に入れられるとすれば、
果たして幸せも手に入るのか……?

そんな寓話(たとえ話)的な漫画。

◎初出
別冊マーガレット2016年10月号~2015年12月号


◎感想
中身だけが入れ替わる、
というのは昔からSFなりフィクションなりで結構ある。

そこからさらに踏み込んで、
醜い姿から美しくなれば、幸せになれるのか?
愛情もなにもかも手に入るのか?

もうひとつ、容姿が醜いから、性格がゆがむのか?

そんな疑問を投げかけている作品。

ちょっと冷めた視点で考えると、
「記憶や性格が全く違うのに、
他人になりすまして生活できるものなのか?」
という疑問はある。

終盤になると男女の入れ替わりもあり、
それはさすがに無理じゃないかと思う……トイレどうすんの?(すいません)。

そこは目をつぶって、
おおらかな視点で読んだ方がいいですね。

そんな細かいことより、この漫画のキモは表情の変化だと思いますね。
美少女が怒りで唇を噛んだり、
イケメンが悪だくみしている黒い顔がたまりません。

3巻と、ほどよい長さなのもいい。


◎登場人物
小日向あゆみ 主人公。外見・友人・恋人、だいたい持ってる子
水本公史郎 あゆみの幼なじみで彼氏
火賀俊平 あゆみと水本の友人
海根然子 もう一人の主人公。不満しかない自分の人生を変えるため、町の言い伝えを実行し、あゆみと魂を入れ替える
| 漫画・本::川端志季 | 11:12 | comments (0) | trackback (0) |
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