いくえみ綾「プリンシパル」感想
単行本全7巻。2011年5月~2013年9月、集英社発行。
タイトルは英語(principal)で「主役」の意味。
主人公なのに、なぜか色々蚊帳の外な女子が主役のラブコメ。

プリンシパル 1 (マーガレットコミックス)

いくえみ綾さんの他の作品の感想は、下記からどうぞ。
漫画・本 いくえみ綾

◎初出
クッキー2010年11月号~2013年9月号


◎概要
東京での高校生活になじめず、北海道に越してきた少女・糸真。
近所の幼なじみのイケメン2人組と仲良くなりますが、
2人はそれぞれカップルを作ってしまい、糸真は結局部外者に。
彼女は主人公になれるのか。

「きっと 恋の力はすごいのだろう
きっと そのすごい力を
知らないで生きてきて なんとしましょう」



◎感想
「主人公になれるのか」なんて書きましたが、
そんな堅苦しい話でなく、イケメン2人にかまわれる、軽く楽しめる少女漫画だと思います。

ただ、ハブ(村八分のこと)られたり、ぼっち(一人ぼっち)になる展開があったりする。
かわいい絵柄なのに、時々ある黒いシーンが油断できない。

最終的にはハッピーエンドなので、そこは安心して読んでいいと思います。

冬はブーツに滑り止めをつけないと転ぶとか、
北海道に「ペヤング」はないけど「まるちゃん焼きそば弁当」があるとか、
小気味いいやり取りと道内ネタを楽しむといいかと。
ぺヤングってまだ発売停止中だっけか……余談。

あと北海道弁がちょっと勉強できる。
したっけ=じゃあね
~しないば=~しなきゃ
なした=どうした

あと犬(スミレ)がかわいい。
カバーを外すとスミレの4コマ漫画がある。

犬をシャンプーしてブラッシングする場面があるんですが、あれは結構大変。
昔、実家で飼っていたバカ犬は、大人しくしてくれないので苦労しました。
皮膚病だったので、定期的に薬用シャンプーで洗ってたのです。


◎登場人物
住友 糸真……高1。東京の女子高で登校拒否になり、心機一転のため実父の住む北海道に引っ越す
住友 泰弘……糸真の父親。脚本家か翻訳家をやってる
糸真の母親……本名不明。4度の結婚歴あり。泰弘は最初の夫。食い意地がはってる
桜井 和央……女子から人気のある高1。虚弱体質
桜井 由香里……和央の母。シングルマザー
すみれ……和央の家で飼われている犬。よく首輪が外れて近所をうろつく
舘林 弦……口の悪い高1。和央の幼なじみで保護者的感覚
舘林 弓……弦の姉。糸真たちの通う高校の音楽教師。バツイチ
国重 晴歌……弦が好きな高1。表裏の激しい性格
梨里……晴歌、糸真のクラスメート
怜英……同上
金沢 雄大……晴歌の中学の同級生。糸真と付き合う
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