古畑任三郎 殺人事件ファイル(三谷幸喜)
「古畑任三郎 殺人事件ファイル」の感想。



古畑任三郎ドラマシリーズのパート1の中から10話をノベライズした本。1994年出版。
ノベライズは脚本家と違う方が行う場合も多いそうですが、この本の作者は三谷幸喜さんその人です。

ドラマ放送当時、ミステリマニアから随分突っ込まれたという三谷さん。
「もうミステリファンをやめようか」とまで思ったそうですが、ノベライズでは突っ込まれた部分を修正しています。

例えば笑福亭鶴瓶がミステリ作家・幡随院を演じた「殺しのFAX」。
ドラマでは「三分でワープロに文章をうって印刷、それをFAXで送信するのは不可能」と古畑が追いつめるくだりがあります。
しかし、FAXモデムを使えば三分をクリアできる。
この点をノベライズは修正し、別のポイントから幡随院を追いつめます。
とはいえかなり偶然に頼っており、やや苦しいのは否めませんが。

大きな違いは、今泉君が全く出てこないこと。
ノベライズでは本筋と関係ないくだりをカットしたため、彼の出番はなくなりました。
「殺しのFAX」「さよなら、DJ」等では重要な役割を演じていましたが、それもカット。哀れ。

パート1の12エピソードのうち、棋士が犯人の「汚れた王将」(犯人役:坂東八十助)と時代劇の殺人「殺人リハーサル」(犯人役:小林稔侍)は収録されていません。
これは、単純に時間不足だったからだそうです。

欠けた部分があるとはいえ、ドラマ版を補強した「古畑任三郎 殺人事件ファイル」、ファンにはおすすめです。

| ドラマ | 23:43 | comments (3) | trackback (0) |


  
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