河原和音「青空エール」73話感想(別冊マーガレット2015年8月号)
河原和音「青空エール」73RD YELL(別冊マーガレット2015年8月号)

別冊マーガレット 2015年8月号

3ヵ月ぶりに連載再開です。
単行本18巻のすぐ後の話になってるので、気になる人は本誌も読んでみよう!

これまでのお話はカテゴリからどうぞ。
漫画・本 河原和音「青空エール」

◎青空エール 73RD YELL感想
表紙がカラーです。
木陰で山田とつばさがお昼食べてます。
山田、おにぎり1つは少なすぎやしないか。引退したからって。

今回は、野外練習からスタート。
課題曲「マーチ・ブルー・スカイ」は行進曲。
行進の感覚を少しでもつかむために、歩きながら演奏しています。
夏場にこれはキツイ。

全国まで残り28日あまり。
過酷な直前合宿が続く。

休憩中、OGの皆さんが差し入れ持ってきてくれました。
山根、春日、森の金髪ジェットストリーム三連星と、
その後ろにいるデカ目の背後霊みたいなのは……。

ま・さ・か・の! 香織先輩!

<●> <●>

アンタもう2度と出てこないかと思ってたよ。

音大いっても相変わらず目がでかい、じゃなくて黒髪なんですね。
割と古風なのか、今の彼氏が黒髪派なのか。
それともパツキン軍団と一緒に扱われるのが嫌なのか。

三人から一歩後ろに下がっているあたりに、心理的距離を感じる。
片目しか見えないコマが実に不気味だ。鬼太郎みたいで。

最寄駅?から合宿所に来るまで、4人で会話とかあったんですかね。
いや現地集合・現地解散だな、きっと。
間違っても、帰りに喫茶店に寄ってだべりそうにない。

3年生のお別れ会で思う存分ぶちまけたので、
今は普通に1個上とも会話できてる可能性もありますが……(55話感想か、単行本14巻参照)

やっぱり、香織先輩にはいつまでも嫌な人でいて欲しいです(酷ッ)。

ちなみに、今回香織先輩は一切台詞がありません。
春日先輩だけしゃべってます。

「どうやったら金賞がとれるんですか?」と訊かれた春日先輩、
「心をひとつにすることかな」と答えます。

水島「オレは 先輩たちも心が一つになってるって思ってましたけど」
春日「ありがと水島 でもね私 一金っていいながら
もしかしたら金じゃないかもなって思ってたんだよ」

高い目標を口にしていても、心の中は冷めていた、と。
そういうのは演奏に出るのです。
わかる人が聴けばわかる。
特に、コンクールの審査員は指導者やプロですから。

じゃあどうするかというと、ひたすら練習しかないのでした。

つばさは「もっと心をひとつに その先があるなら」と燃えている。
最近迷いがなくなったな。
技術はさておき、こういう人がいるとチームはまとまりやすいと思うんですよ。
うまい人ばっかりでも、自己主張が強すぎると衝突しすぎてうまくいかないこともある。
春日先輩の代で全国いけなかったのは、たぶんそういう理由なんでしょう。

お昼。
山田と昼食タイム。

山田「全国見に行きてーなー」
つばさ「ムリしないで! チケットとかもなかなかとれないんだよ」

全国吹奏楽コンクールの入場券はプラチナチケットです。
特に、淀川工科(淀工)など常連校が出場する年は入手困難です。

山田「甲子園みてーに外野開放とかねーの?」

野球部員らしい台詞。
高校野球の場合、甲子園の外野スタンドは無料です。
夏場は混むし、殺人的に暑いですけど。

冗談ぬきで暑いので、今年初観戦される方はこまめに水分とって、
しんどくなったら通路で適度に休んでください。

できれば、屋根のある一塁側か三塁側の内野席をおすすめします。
1200円だったかな。
バックネット裏の中央は1600円。
一番見やすいけど、夏は完売してる可能性が高い。
高校野球マニアの皆さんが、前日から行列を作ってますからね。

プロ野球の場合は当然外野も有料です。

さておき、つばさは「心を一つにする方法」について山田に相談。
いつものように、まじめに答える山田。

真剣に考えてくれる 大介くんが好き

山田「小野のそーやって真剣に聞いてくれるとこ オレ好きだよ」

こいつ、モノローグに返事しやがった。
ニュータイプか?
セブンセンシズか?
僕らはいつも以心伝心♪ ですかッ!

ともかく、ごちそうさまです……ちょっと早送りしていいすか(ピッ)。

山田とつばさの様子を見ていた水島、
「中学のときは恋愛なんて邪魔になるだけだと思っていたけど、
お互い励ましあって 高めあう関係にもなれるんだね」

水島 変わった

口調まで変わってません?
今回イケメン度も増してるし……なんか、面倒なフラグが立ったりしないでしょうね。
この終盤で三角関係とかないよね……ないですよね?
そんな事になったら目から光線が出る人がいるんで、絶対やめてください。

水島、Tpのパート練習にいつも以上に熱が入る。
終わった後、メンバーはぐったり。
唯一1年でメンバー入りしているマツゲの綾瀬さんも疲労困憊。

前々回の「川上結美」ってのは、結局誰だったんだ?(71話感想参照)
と思ったら、単行本では「綾瀬春輝」に修正されてました。

夜、コンビニでつばさと水島が鉢合わせ。
そこへ、水島の中学の元吹奏楽部2人が登場。
「白翔、最近金賞とれてないんだって? ダサくね?」と難癖をつけます。

つばさ「なんでそんなこと言われなきゃいけないの?
金賞とるのがどれだけ大変かもしらないで!」

つばさのカウンターに、そそくさと退散する2人。
小野さん、すっかり熱血になったね。

一方の水島は、「ごめん ひとりにして」と帰ってしまいます。

で、翌日のパート練習。
水島、「金賞とる気あるの?」といきなり全員にプレッシャーをかけます。

特に1年の綾瀬さんへのダメだしは容赦なく、ついには泣かせてしまう。
「泣くくらいなら 佐竹と代わって欲しいんだけど」
久々にドSな水島。

どうやら、元部活仲間に挑発されたので、意地でも結果を出したくなったらしい。

つばさは、医務室行きになった綾瀬さんを励ます。
人がいいというか、面倒見がいいというか。
貴重な潤滑剤になってますね。

その夜。
つばさは、水島に「1年を追い詰めすぎないで」と頼みますが、
水島は「審査員には学年なんか関係ない 結果出さないと見返せない」とかたくな。

見た目中性っぽい水島ですが、こういうところは男性的です。
男は、だいたい軌道修正が得意ではない。
一旦ハンドルを握ったら、「道間違えてない?」って言われても
「うるせぇ黙ってろ」ってなりがちなのね。

つばさ「外の人なんかどうでもいいよ わかってもらうためにやってるんじゃないから……
見返すとか それじゃ 結局1年のときと変わらないじゃん
一緒にやってきたのは私たちだよ 私たちを見てよ」

それだけ言って、走り去るつばさ。

あと一歩で 心を一つにできると思ったのに

2人に亀裂が走ったところで、以下次号。

次回は、水島がパートリーダーとして成長する話かな。
恋愛話がねじ込まれたりしませんよーに。
でないとまるちゃんがダークサイドに堕ちるので。


◎今月の河原先生
北海道が寒いです!


◎君に届け episode101感想(というより、難癖)
龍、最後の夏終了。
2点タイムリー放つも、ホームラン打たれて終わる。

うーん、野球のシーンは躍動感ないですね。
椎名先生、頑張って書いてるのはわかるんだけど(何この上から目線)。

例えば、バットスイングが軽く素振りしてるようにしか見えないんだなー。
ボールがインパクトしてる力強さがない。
「ドカベン」の水島先生は、そのへんの動きを切り取るのがすごくうまいんですね。
バットがしなるし、ボールもひしゃげる。
この漫画に、野球面のディテールを求めるのは間違いなんだろうけど。

関係ないが、この試合の龍は黒い長袖のアンダーシャツを着ている。
夏場でクソ暑いことと思いますが、おそらくキャッチャーなので腕を保護する意図があるんでしょう。
ピッチャーも長袖アンシャツはちょくちょくいますね。
山田はアンシャツ半袖です。

あ、野球オタクのぼやきなんで、流してください。

とりあえず龍とちづる……だっけか、お幸せに。
野球チームできるくらい家族作るらしいですよ。
学生のうちは明るい家族計画してね(余計なお世話)。


◎俺物語 33話感想
猛男たちが、大和の女子高の学園祭に行く話。
ながーい前フリの後、ラスト3ページ前の大和の台詞がいい。
これぞ「溜め」の見本、みたいなエピソードです。


◎宣伝
単行本18巻、発売中。


青空エール 18 (マーガレットコミックス)


表紙はユニフォームの山田と、応援ルックのつばさです。
もうこの格好も見納め、と思うと寂しいような。

69話(別冊マーガレット2015年2月号)
70話(別冊マーガレット2015年3月号)
71話(別冊マーガレット2015年4月号)
72話(別冊マーガレット2015年5月号)
の4話が収録されてます。

河原先生の近況(左ページの余白に書いてあるやつ)以外に、特におまけ要素はなし。
| 漫画・本::河原和音「青空エール」 | 23:55 | comments (2) | trackback (0) |
コメント
ときぞうさん、こんにちは。
いつもありがとうございます(^_^)

>水島も、大人びているようでやっぱり若い

そうそう。
河原先生の描く高校生は、そのバランスが絶妙だと思います。
青い面と、大人びた面が両方出てくるのが面白い。

ダメよダメダメ……水島、このギャグわかるのだろうか。
テレビはNHKの『ららら♪クラシック』ぐらいしか観なさそうだし。

マツゲちゃんの「楽器は大したこと無い」は、
触れようかと思ったけどカットしました。
普通なら、蒸し返すかチクリと皮肉も言いそうなところなのに、
つばさは人間できてますね~。
ホンマええ子やで……楽器の腕前はさておき(オイ!)。

大介はどう見ても天然人タラシです。
今後も、大学や職場で女性を勘違いさせつつ、悲しませることでしょう。
先生になったら、女子高生のアタックに気を付けるよーに。
あ、昔そんな漫画もあったな……。

それでは、また来月お待ちしてます。
| 惣一郎 | EMAIL | URL | 15/07/20 15:14 | 28v33Qs2 |
惣一郎さんこんばんは、ときぞうです。連休ですね。私は酔ってます。

水島・・・久々に頑なになりましたね。中学の頃のイザコザが相当トラウマなんだろうなぁ・・・コンビニ前で難癖つけてきた元同級生?は自分でも不完全燃焼だったことを解っているんでしょう。だからこそ、水島を下に見る。うーん青い!

その解り易い挑発にうかうかと乗ってしまう水島も、大人びているようでやっぱり若いんですな。高校生だもんねぇ。

私「水島くん、そこは同じ土俵に立っちゃだめよ~(人差し指を左右に振りながら)」
水「・・・」
私「相手はさぁ、自分達が打ち込めるものがなくて悔しいだけだから、乗っかっちゃー『ダメダメ』(ドヤ顔)」
水「ひとりにしてください」

妄想劇場 終


マツゲちゃんは「楽器は大したこと無い」って言った報いを受けてください(酷)。つばさ先輩の労わりを身に沁みて感じればいいよ!技術だけじゃない経験はつばさのほうが上ですしね。

大介はまたもやさらっと「小野のそんなところが好き」発言でましたね。今月は出番が少なかったけど、発言はデカイ。何?今の十代って、「好き」とかフツーに言うの?てか大介が人タラシなの?

とりあえず、爆ぜればいいよ(静謐な笑顔)。

全国に行くまでの一波乱といったところでしょうか。
次に立ち読みした時に、香織先輩も確認してきます。
・・・いたんだ・・・香織先輩・・・(ガクブル)

君届一言感想
「龍さー、大学より社会人野球じゃね?」

ではまた来月やって来ます。
| ときぞう@道央 | EMAIL | URL | 15/07/19 21:55 | N8BsR3x. |
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