熱球爆走す
（木本正次/日本経済新聞社）

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amazon 発売：1977/07

戦前にトヨタ自動車のディーラーとして活躍、当時外国車に比べ人気のなかった国産車を広めた功労者として知られる山口昇の伝記小説。
なんでここで紹介するかというと、山口氏の慶応普通部時代、高校野球（当時は中学野球）で優勝したエピソードにも触れているからだ。

全322ページのうち、選手時代の山口氏に触れているのは約60ページ。山口の慶応入学から1916年の第2回全国中等学校野球優勝大会を制するまでを描いている。
本書が出版された1977年からみても60年前のこと。資料の少ない時代に、さらに著者は企業ノンフィクション専門なのによくこれだけ書いてくれたものだ。
本人のインタビューがないのは痛いが、チームメートだった新田恭一（のち巨人コーチ）氏の証言はある。