「ノーバディノウズ」で好評を博した本城雅人の野球ミステリー第2弾。今度のテーマはプロ野球のスカウト。
選手獲得をめぐり、様々な計算や思惑がうずまく情報戦を描いている。
架空球団ミクロコスモス・ギャラクシーに所属するベテランスカウトの堂神は、選手獲得にかけては「マジック」と呼ばれる手腕を持つ男だった。
それと同時に、彼には黒い噂もつきまとっていた。
人気球団のQからヘッドハンティングされており、Qへの手みやげに、あるドラフト候補を囲いこんでいるというのだ。
若手スカウトの久米は、自ら真相を調査し始めるが……。
まさにスカウティングは騙し合い。選手を発掘するだけでなく、時には他球団や自チームすらあざむく。
このどんでん返しこそ本書の醍醐味。
周囲を煙に巻く堂神に、読んでいながら翻弄される気分が心地よい。
ミステリーと野球を絡めた傑作。おすすめです。
個人的には、私の地元・岡山県野球場がちらっと登場するのが嬉しかった。
ベースライン(須藤靖貴/PHP出版)
オールマイティ(本城雅人/文藝春秋)
ぐいぐいジョーはもういない(樺薫/講談社)
嗤うエース(本城雅人/幻冬舎)
スカウト・デイズ(本城雅人/PHP研究所)
どまんなか3(須藤靖貴/講談社)
県立コガネムシ高校野球部(永田俊也/文藝春秋)
大正野球娘。4(神楽坂淳/徳間書店)
どまんなか2(須藤靖貴/講談社)
どまんなか1(須藤靖貴/講談社)
僕たちのプレイボール(鬼塚忠/幻冬舎)
監獄ベースボール 知られざる北の野球史(成田智志/亜璃西社)
ラストダンス(堂場瞬一/実業之日本社)
ナイン 9つの奇跡(川上健一/PHP研究所)
ノーバディノウズ(本城雅人/文藝春秋)
帝都たこ焼き娘。大正野球娘。3(神楽坂淳/徳間書店)
偽りのスラッガー(水原秀策/双葉社)
大正野球娘。 土と埃にまみれます(神楽坂淳/徳間書店)
ひゃくはち(早見和真/集英社)
タッチアップ(田澤拓也/エクスナレッジ)
大延長(堂場瞬一/実業之日本社)
大正野球娘。(神楽坂淳/徳間書店)
1985年の奇跡(五十嵐貴久/双葉社)
熱球(重松清/徳間書店)
浪商のヤマモトじゃ!(山本集・日名子暁/南風社)
ららのいた夏(川上健一/集英社)
翼はいつまでも(川上健一/集英社)
敵手 小説 横浜高校野球部(降籏学/講談社)
ベイスボイル・ブック(井村恭一/新潮社)
同級生(東野圭吾/講談社)
パーフェクト・ブルー(宮部みゆき/東京創元社)
ダグアウト・ストーリー(梅田香子/講談社)
魔球(東野圭吾/講談社)
八月の濡れたボール(軒上泊/双葉社)
勝利投手(梅田香子/河出書房新社)
走れ!タカハシ(村上龍/講談社)
熱球爆走す(木本正次/日本経済新聞社)