春、夏の全国大会で東京都代表と5回以上対戦した高校を集めてみました。
とりわけPL学園とは因縁が感じられるほど対戦している。お互い勝ち進んでからの対戦が多く、決勝では1976年夏の桜美林、82年春の二松学舎大付、84年春の岩倉、87年春の関東一と計4度、通算2勝2敗。1987年は春夏連続で帝京と激突しているので、1年で3度も東京勢と顔を合わせていることになる(帝京とは秋の国体でも対戦)。
また1987年春の帝京戦から2003年夏の雪谷戦まで東京勢6連勝を記録していたが、2004年夏の日大三戦に負けてストップした。
続いて対戦回数が多いのは天理。PLと違って佳境での対決は少なく、大会の序盤でぶつかることがほとんど。このカードも6連敗中(1975年夏の堀越〜1988年夏の堀越)だったが、2005年夏に国士舘が延長で競り勝ってストップさせた。
3位タイなのが星稜と池田。星稜はなんといっても小松辰雄を擁した1976年夏準決勝と、山本省吾の1995年夏決勝の対戦が印象深い。それぞれ桜美林、帝京が下し、初優勝の夢を砕いている。
池田は1982年夏〜91年夏にかけて集中的に対決している。82年夏、荒木大輔が3年だった早稲田実を完璧に粉砕し、83年春には帝京をめった打ちにするなどそのパワーを見せつけた。帝京・前田監督が83年の敗戦をきっかけにウェートトレーニングの導入を決意したことは有名である。91年夏には打撃戦を制してリベンジを果たした。
5位につけたのは中京大中京と大体大浪商。いずれも旧校名(中京商、浪華商)での対戦が多い。
中京大中京との初対戦は中京商時代の1931年。早稲田実が1回戦で逆転サヨナラ負けし夏の甲子園初勝利を献上。偉大な3連覇のスタートでもあった。これまで計6回対戦し、実に4度がサヨナラで決着するという好カードの生まれやすい対戦でもある。
大体大浪商とは1946年の終戦直後の大会で初対決、東高師付中が1−9と完敗して以降6連敗中。久々に登場した2002年春も二松学舎大付が4−5で競り負けた。同校が大阪大会を勝ち抜くことの難しさを考えると、雪辱の機会はなかなかないだろう。
5回対戦した高校は計8校。いずれも断続的に勝ったり負けたりを繰り返しているが、平成の強豪・智弁和歌山だけには5戦全敗している。1996年春の初対戦で国士舘が延長13回を競り負けて以来、いずれも力の差を見せつけられての敗戦。これからも対戦する可能性の高いことを考えると、苦手意識を感じぬうちに白星をあげたいところ。
4回 東北(宮城)、銚子商(千葉)、松商学園(長野)、福井商、桐蔭(和歌山)、広島商、下関商(山口)、高松商(香川)、今治西(愛媛)、熊本工、樟南(鹿児島)
3回 北海(北海道)、秋田、横浜商(神奈川)、横浜(神奈川)、静岡商、三重、敦賀気比(福井)、敦賀(福井)、西京(京都)、東山(京都)、京都成章、大阪桐蔭、北陽(大阪)、市岡(大阪)、市神港(兵庫)、智弁学園(奈良)、海南(和歌山)、岡山東商、米子東(鳥取)、柳井(山口)、宇部商(山口)、尽誠学園(香川)、徳島商、明徳義塾(高知)、高知、柳川(福岡)、佐賀商、長崎日大、鹿児島実
2回以下は多数のため割愛
【3季連続で東京代表と対戦】
長崎日大
1998年夏、2回戦●1−4 帝京
1999年春、1回戦●2−3 駒大高
1999年夏、1回戦○5−0 日大三
【1大会で2度東京勢と対戦】
星稜(石川)
1976年夏 2回戦 ○1−0 日体荏原、準決勝 ●1−4 桜美林
PL学園(大阪)
1987年春 準々決勝 ○3−2 帝京、決勝 ○7−1 関東一
池田(徳島)
1982年夏 2回戦 ○4−3 日大二、準々決勝 ○2−14 早稲田実
1991年夏 1回戦 ○5−4 国学院久我山、3回戦 ●6−8 帝京