大澤聡・河原和音「少女マンガに対話を学ぶ」(kotoba2016年秋号)
集英社の季刊誌「kotoba(コトバ)」に、
批評家の大澤聡氏と河原和音先生の対談が載っています。
計6ページ。


kotoba(コトバ) 2016年 秋号


「kotoba(コトバ)」自体は言論誌。
活字メインなのでちょっと読むにはシンドイかも。
1440円というお値段もなかなか……
読み応えはありますが、対談記事だけのために買うにはキツイかもなー。

以下、内容を抜粋してみます。
あくまでも抜粋なので、
興味を持たれた方はぜひ「kotoba(コトバ)」本誌をご覧ください。

最新作については
漫画・本 河原和音「素敵な彼氏」

前作やその他の作品については
漫画・本 河原和音「青空エール」
漫画・本 その他の河原和音作品

◎対話ツールとしてのマンガ
大澤 対話シーンで意識されるポイントは。
河原 余計な発言は入れられない。説明になっちゃうから。説明になったら失敗。
大澤 ここぞという場面での短いフレーズはどう出てくるのか。
河原 大事なセリフが最初に浮かんで、その場面までを組み立てていく場合もありますが、
キャラクターがしゃべりだすのが理想。


◎マンガが、聞く?
大澤 日常の河原さんは会話好きですか。
河原 日常の自分はおしゃべりというより、聞きたがり。
聞き上手の人はもっと包み込む感じじゃないかと思う。
河原 マンガで表現する行為は、みんながなんとなく抱えてる感情に名前をつけていく作業といってもいいかもしれない。
河原 たとえば「ムカつく」でも、どうムカつくのか、細かく考えて咀嚼していく。


◎共同作業と対話
河原 (担当編集者と)もめることもありますよ。
とくにデビューしたてのころは
詳しく説明しても理解されなかったり却下されたり。
河原 以前、理解できないと思う担当さんがいた。
けど、私が自分の考えを押し付けていただけなんですよね。


◎メディア時代の恋愛と友達
大澤 「先生!」は、中盤から携帯電話を使う場面が出てくる。
「高校デビュー」になると、ケータイメールを使った待ち合わせシーンが登場。
「青空エール」は、部活で忙しくで会えない時間をメールが埋めていく。
現在連載中の『素敵な彼氏』はLINEがデフォルト(のメディア)。河原さん自身は?
河原 若い子が使うツールは自分も使ってみますよ。
みんなどうやってLINEの名前を決めるんだろう、と疑問が湧いてくる。
大澤 名前をぽこぽこ変える。突然で誰だかわからなくなる。
河原 高校生の姪っ子のホーム画像もすぐ変わるんだけど、楽しそうです。


◎「ピュア」の居場所
大澤 河原作品は、純粋系のまっすぐな登場人物が中心。
河原 内側を掘り下げていくと、綺麗な部分がきっとあると私自身が思っている。
そのきれいな部分を掬い取りたい。
ドロドロした人間関係は私がやらなくてもいいかなと。

ドロドロの河原作品も、一度読みたい気はする……
別マでなくても。


以上です。

小さなことですが、対談するお二人の写真はあるけど河原先生の顔はサイン色紙で不明
(大澤氏のツイッターより)。



漫画家って、徹底して顔出しNGなんだな……。

昔の少年ジャンプだと、たまに作者一同が全員揃って表紙に出てたりしたけど。
| 漫画・本::その他の河原和音作品 | 09:47 | comments (0) | trackback (0) |
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