河原和音「青空エール」64話感想(別冊マーガレット2014年8月号)
毎月13日おなじみ、青空エールの感想です。



<セリフで振りかえる、前号のあらすじ>

山田「オレがキャプテンじゃなかったら ただの友達だったら あいつのことだけ考えてやれんのに」
つばさ「でも キャプテンだからできることもあるはず」

~~~~

脇田「学校も半分サボったし 地味に皆勤だったのに私 ウケるでしょ皆勤」

~~~~

つばさ「何かをめざせば つらいこと 思いどおりにいかないこと みんなにあるんだろう
きっと向こうの高校にも ない人なんかいないんだ」

~~~~

城戸「神様 もう一生童貞でいいから この試合勝たしてください……

※一部、誤りがあります
 ちなみに「ラストイニング」という野球漫画で本当に↑みたいなセリフが出てくる。

まともなあらすじはカテゴリをご覧ください。

<今月のあらすじ>

南北海道大会準決勝。
白翔は5-4と辛勝で乗り切ります。

損川 100 020 100 = 4 H10 E1
白翔 100 010 011 = 5 H9 E2

9回裏に1点とったってことは、サヨナラ勝ちですね。

本当は

損川 100 020 100 = 4 H10 E1
白翔 100 010 011x= 5 H9 E2

てな感じでサヨナラはxつくんだけど、劇中のスコアボードには書かれてない。
まあ地方の球場だとそんなこともあるのか?

それより、相手の学校はなんて読むんだろう。
名前の元ネタは鵡川(むかわ)かしら。

ともかく、甲子園まであと一つ!


山田、帰りのバスで言うことは決まってます。
「あと1つ勝つぞ!! 甲子園行くぞ!!」

学校で解散した後、城戸と整骨院へ。

城戸「もー痛くねえよ」
山田「じゃあなんであそこですっぽぬけた」
城戸「いやー…」

小さなセリフだけど微妙に気になるところだ。

城戸「明日の青雲さ やばくねえ? チーム打率6割とか」

予選だとそうでもないかな。
失礼だけど、弱いチームを滅多打ちにすれば打率は上がる。
よって予選の数字というのは、往々にしてアテになりません。

そのあとの山田、しんみりして
「オレは あんまいいキャプテンじゃなかったかもしんねー
特におまえには厳しくしたかもしんねー
ついてきてくれて ありがとうな

城戸「なんだよ~ まだ終わってねえぞ」

全くです。
しかし山田のセリフといい城戸の肩といい、
決勝で負ける展開も結構ありそう。

河原先生、決めかねてるのかもしれません。

勝てばそれはそれでドラマチックなんですが、
高校野球というのは負けても絵になるんですよ。
まー、1ファンの勝手な思い入れなんですけれども。

特に予選決勝はあと一つで甲子園ということもあり、勝者と敗者のコントラストが強烈ですね。

2004年の大阪大会はPL学園と大阪桐蔭でしたが、延長15回引き分け再試合にまでもつれ込むゲームでした。
おそらく選手の層や質では桐蔭が有利。
しかし、PLがまだ1年だったマエケンこと前田健太の活躍で勝ちました。
それからは桐蔭の天下という感じですね。

と、話が脱線しました。

一方、つばさは部に戻って練習するも、身が入らない様子。

まるちゃんと川上公園で吹いても、
やっぱり野球の話になります。

(たまに気になるのだが、まるちゃんは別パートの子とばかり合わせてて大丈夫なのだろうか。
それとも、そういうシーンが描かれてないだけなのか)

つばさ、
「こわいな もう最後なんだもん
今までずっと 1試合 1試合 すごくこわかった」

「だけどいっぱい感動ももらったの
もう十分もらったの」


17,8にして熟年夫婦みたいなセリフである。
あんまノロけてると、またまるちゃんがダークサイド入りますよ?

「だから…… どんな試合でも最後まで応援する」

やっぱり負ける展開がプンプンするんですけど(+_+)
いや、予選決勝はよほど自信のない学校以外はこんなものかもしれん。

帰宅。久々につばさの弟が登場。

テレビのテロップによると、
「勝てば青雲が2年連続出場 白翔は17年ぶり9度目の出場が決まります」との事。

……??

たしか、1話によるとつばさは「小学生のときに見た甲子園での白翔の演奏」にあこがれて、
吹奏楽部に入ったはず。

1話は試し読みできるんで、確かめたい方はどうぞ。
http://betsuma.shueisha.co.jp/lineup/aozora.html

17年前って、高校3年のつばさは0歳か1歳……。


編集ッ!! しっかりしなさいッ!!!


いや待て、夏は17年ぶりでも春のセンバツにこの間出場している可能性はある。
でもこの漫画において、センバツってほとんど語られないし、
つばさの回想シーンではスイカ出てくるし。
やっぱり矛盾だ。

ま、そんな細かいところは置いといて。

早朝5時。
寝つけなかったつばさに、山田から「今から出てこれない?」とメールが。

コンビニで落ち合う二人。

山田「小野には 決勝の前に言っときたくて」

「1年のときに約束した甲子園 時間かかったけどここまで来れた
一緒に行こうな 絶対行こうな
勝つよ
山田、律儀です。そして格好よすぎる。
作者があだち充だったらこの後事故死するところだ。

こんな時、ヒロインが言うセリフは「ロッキー」の昔から1つしかありません。

「勝って」

そして、笑い合って別れる二人。

どうでもいいことですが、このシーンのつばさのシャツには「I BOUGHT MY FIRST PuMPS WHEN I WAS16.」と書いてある。
意味は「最初にパンプスを買ったのは16のときだった」になるかな。


決勝。
スコアボードには「第91回全国高等学校野球選手権 南北海道大会決勝」と表示。
ちなみに第91回というと、現実には2009年の大会です。
つばさ達は1991年度生まれ、ということになる。

あえてこの数字にしたの、なんか意味あるのだろうか。ないかな。

つばさ、万感の思いを込めて演奏。

1回表、白翔の攻撃は無得点。
白翔が先攻って……まさかサヨナラの展開考えてるんじゃ……

その裏、白翔はエラーなどでランナー三塁を背負う。

水島「いきなりピンチなんだけど……」と続きを言いかけるが、
祈るようなつばさを見て黙ります。

うん、君はもうしばらく脇役だから。
後から吹奏楽コンクールでスポット当たるから、今は黙っておこう。

本塁でクロスプレーとなりますが、山田のブロックでアウト。
なんとかしのぎます。

2回表、バッターは4番の山田から。
準々のグランドスラムで打順上がったらしい。

山田の高校野球、いよいよ大詰めです。以下次号。

白翔 0
青雲 0


<感想>
どっちかというと、決勝の前の箸休め的なエピソードでした。
山田の高校野球に対する思いとか、つばさの応援したい気持ちを再確認する回ですね。

野球漫画って、不思議と決勝の前はこういう回を挟むことが多い。
それだけ決戦の前というのは、雰囲気が独特だと思いますね。

おそらく次回で決着でしょうが、
勝たせるかどうか、まだ微妙な気がします。

夢を叶えるのもありそうだが、夢が夢のまま、というのも充分ありえる。

さあ、楽しみです。


<今月の河原先生>
今年の夏はどこが勝つのか楽しみです(´∀`)


<俺物語 22回1行感想>
砂川が「すなかわ」と濁らないことを初めて知った。


<記事>
河原先生の朝日新聞取材記事がありました。
「石川)「青空エール」作者・河原和音さんに聞く」
http://www.asahi.com/articles/ASG735X2VG73PJLB017.html

それにしても、なぜ北海道じゃなく石川?
| 漫画・本::河原和音「青空エール」 | 11:31 | comments (4) | trackback (0) |
コメント
無花果さん、こんばんは。
ずっとコメントを見落としてまして、スミマセン。

片思いですか~懐かしい響きですね。
私にそんな時期もあったかしら(^_^;

夏は野球部の男子が格好いい季節です。
春もセンバツありますけど、やっぱり夏は特別。
ドラマは甲子園だけじゃない、と思いますね。

いやむしろ予選の方が、チームが多いぶん面白いかなとも思います。

別マの最新号まであと一週間。
また懲りずに書きますので、よろしくお願いしますね。
| 惣一郎 | EMAIL | URL | 14/08/06 00:28 | ngebtD0w |
惣一郎さん、こんにちは(^O^) 無花果デス。
 今月はずっと忙しくて…。やっと夏休みに入ったので、見れました( ̄∀ ̄)
 いよいよ大介君の見せ場ですね 笑笑 白飛が先攻ならサヨナラ負けもあるんですかね…( ̄○ ̄;) 出来れば、大介君に甲子園に行ってもらいたい!! 決勝の日の朝の大介君の決意表明、言われてみたいです(≧∇≦) 今私も野球部の男の子に片想い中なので…。
 世間ではただ今夏の大会真っ最中。 ちょうどマンガと時期が同じ。 大介君とつばさのようなカップルが、涙を流したり喜んでいるんだなぁと思うと、目がジーンとしますp(´⌒`q) 三年生にとって夏の大会は、本当に思い入れがあると思います。
 今年地元の高校の試合を見に行きました。結果は一回戦敗退でしたが、すごく見にきて良かったと思える試合でした。 三年生は試合後、みんな泣いていました。その姿は今も鮮明に覚えています。
 すごく長くなりましたが、今年の夏は、「青空エール」と甲子園を全力で楽しみたいです!! まとまらなくて、スイマセンm(_ _)m

| 無花果 | EMAIL | URL | 14/07/26 16:44 | DdN0Pa9I |
ときぞうさん、毎月ありがとうございます。
私は腱鞘炎ぎみです。

鳩って、夫婦で巣作りの場所を探すときは「グルルー、グルルー」って低い鳴き声になるんですよ。
フ○さえなければ、そこまで大変じゃなかったのですが……。

さて、早朝5時デート(というのか)。
思えばあの二人、こういう形でしか会えないんですね。日中が忙しいから。

格好もオシャレしたりできないし……それが、かえって青春っぽさを引き立ててる気もします。

1話を読んで、私も同じことを思いました。
みんな子どもっぽさがぬけて、りりしい顔つきになってますよね。

城戸だけは、メガネのせいで今一つ変わってる感がなかったですが、
脇田に玉砕したのとか、ここ数か月の展開で株がうなぎ上り。
だから暴落が心配です(^_^;)?

何にしても、高校生の感覚といいますか、感情の機微を書ける河原先生は素晴らしいです。
大人になって、色々なものをなくしたんだなと、改めて思います。

北海道も暑いかと思いますので、どうぞお気をつけて。

ではまた、来月。
| 惣一郎 | EMAIL | URL | 14/07/18 09:11 | Y945Kht2 |
フルッフー、フルッフー、フー、フー(鳩)。

惣一郎さんこんばんは。ときぞうです。鳩事件、大変でしたね。お疲れ様でした。むしろ仕事より疲労。

今月も、試合展開と城戸くんの肩が気になって、例の如く発売日に立ち読み。駅ビルの某書店さんいつもありがとうございます。最終回まで宜しくお願いします。←オイ。

何か・・・何つーか・・・甘ずっぱいですな・・・朝5時の逢い引き(表現古)。そして「小野には決勝の前に会っておきたかった」って!もう41歳悶絶!

いまだかつてそんなこと言われたことねぇ!!

私がコンビニ店員だったらガン見してるな。ゴミ集める振りして、外出て会話聞いてる(笑)。

あ、惣一郎さんが気になっていた点。私も「?」と思いました。確か物心ついてからの記憶でしたよね?まぁその辺は単行本化の際に訂正してもらうとして(集英社への軽い要望)リンク先のためし読みに行ったんすよ!

大介もつばさもちゃんと15歳の顔!ついこの間まで義務教育だったって顔!今月号と全然ちがーう!成長!

すごいスね、河原先生。15歳と18歳の書き分け、プレッシャーを背負った感じがものすごい出てる。

あと、気になるのがやっぱり城戸くんかなぁ・・・ここにきてサブキャラなのに主役の2人より気になる存在に。

私「電気針、ホントのところどうなの?」
城戸「だからよくわかんない・・って何でおばさんが整骨院にいるんスか?」
私「いやーおばさんね、五十肩なんだよねぇ」

妄想劇場  終  (一部はノンフィクションです。肩痛い・・)

勝つって信じていても、「もしかしたら・・」と不安な気持ちを100%ぬぐうことができない。それは当たり前のこと。だからこそ瞬きもせずに応援するのかも。そんな頃が私にもあったんだけどなー。

ではまた来月やってきます。暑いですがご自愛ください。
| ときぞう@道央 | EMAIL | URL | 14/07/17 21:07 | gk4OYgDA |
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