河原和音「青空エール」75話感想(別冊マーガレット2015年10月号)
河原和音「青空エール」75th Yell(別冊マーガレット2015年10月号)


別冊マーガレット2015年10月号


毎月おなじみ、「青空エール」の感想です。
今月はとうとう全日本吹奏楽コンクール。つまり全国大会。

これまでのお話はカテゴリからどうぞ。
漫画・本 河原和音「青空エール」

◎今月のお話
全国大会前夜。
つばさは山田に電話。
演奏順は不利な1番。しかし、勇ましく金賞をとる、と宣言。

当日、ゲネプロ(吹奏楽やクラシック界隈ではリハーサルをそう呼ぶ)をやった後、
コンクールメンバーに漏れた3年から激励の言葉をもらい、普門館に乗り込みます。

メンバー外の3年は、それはそれは言葉に尽くせぬ思いがあるでしょう。
2年半、ろくに休みもプライベートもなく練習し続けて、本番の舞台に立てないわけですから。
素直にレギュラーメンバーを祝福できるかなあ。
俺なら、半分は祝福できても、もう半分は「メンバーが急病でダウンしないかな」と考えるね。

入り口の看板には「第60回 全日本吹奏楽コンクール」とある。
現実だと、第60回は2012年の大会ですね。
適当なのか、何か意味があるのか。

演奏前、栄南(同じ北海道代表)のTpの子から、
「絶対 金とって帰るよ」とハッパをかけられたり。

周りが緊張する中で、つばさは割りと落ちついています。

私は みんなと
私を 信じてるよ


そこにはドッペルゲンガー、じゃなくて、高校1年の頃のつばさが。
2年半(読者的には7年)、色々ありました。

そして、普門館のステージに踏み出します。

課題曲IV「マーチ・ブルースカイ」
自由曲「吹奏楽のための神話~天の岩屋戸の物語による」

あっという間に12分が終わり……、
会場には「ブラボー」の叫び声と、大きな拍手。

でもさあ、全国大会の演奏ってどの学校もブラボー級じゃない?
県と地方大会を突破した、えりすぐりの学校ばっかりだし。
それとも、銅賞クラスの演奏だときちんと「ブラボー」って言わねぇのかな。

「音楽っていいね」と、ちょっと涙ぐむつばさ。

杉村先生は、
「『神話』は正直荷が重いと思った
でもみんなよくやってくれた」とねぎらいます。

「高校生の可能性を改めて感じさせてくれて ありがとう」
指導者としても、色々得るものがあったのでしょう。

そして、結果発表。
白翔は演奏順一番なので、発表も一番。

「ゴールド金賞」と聞いた瞬間、湧き上がる部員たち。
泣きながらつばさにしがみつくまるちゃん。つばさも涙。

そして、観客席からの視線に気づく。
見下ろすのは、当然山田。
結局来てたんだ……はるばる東京の普門館まで。
JR・私鉄・地下鉄と電車地獄の東京、よく迷わず来れたな。
チケット入手するのも結構大変だったと思うが。

一目散にかけよるつばさ。
そして抱き合う2人……BGMは「I Will Always Love You」だな。

♪エンダアアアアアイアアア~

吹奏楽部に入れた。
トランペットがうまくなった。
コンクールメンバーになった。
全国大会金賞もとった。
彼氏もできた(それは当初の目標ではない)。

もう、一気にエピローグですかね、これは。以下次号。


◎感想
何も付け足すことはないって感じですね。
展開はすごくあっさりですが、実際、長い長い練習時間と比べて本番は12分しかないのです。
だからこれでいいのです。

次回で終わってもいいくらいだなぁ……。

まるちゃんと水島がどうなるとか、城戸がワッキーにもう一度玉砕するとか、
クリスマスデートとか、いくらでもひっぱることはできると思う。
でも、この漫画には似合わない気がするな。

「青空エール」は広げた風呂敷を実にきれいにたたんだ、非常にまれな作品だと思う。
だからあんまりズルズル引っ張って欲しくない気がする。

……そういえば、腱鞘炎って結局どうなったんだろう
気合で乗り切った、ということでいいのかしら。
来月号になったら腕が上がらなくなったりして。野球漫画みたいに。

そうなっても大丈夫でしょう。山田に「あーん」してもらえばいいんだし……。


◎今月の河原先生
甲子園熱かったー!
2年の間にみんなリュックに……

「リュックに」って?
取材している学校が、スクールバッグからリュックに変わったってことなんだろうか。


◎俺物語36話 2行感想
猛男の学校と、大和の女子高の修旅(修学旅行)がたまたま重なり、ドキドキの自由行動。
終始迷惑そうにしている砂川が笑える。


◎宣伝
単行本18巻、発売中。


青空エール 18 (マーガレットコミックス)


河原先生が表紙イラストを担当した、須賀しのぶさんの高校野球小説「雲は湧き、光あふれて」発売中。
すみませんが、読んでません。


雲は湧き、光あふれて(集英社オレンジ文庫)
| 漫画・本::河原和音「青空エール」 | 14:47 | comments (2) | trackback (0) |
コメント
ときぞうさん、こんばんは。
いつもありがとうございます^_^
私は杉村先生の年を追い越しました。早いもんですな。

今月は満喫で読んだんで次号予告は見逃してましたが……察しがつきました。
単行本の話数的にもあと一回かなと思ってたんですよね。

1番が不利なのは、個人的には記憶の問題もあるかなと。2番以降の同レベルの演奏聴いたら、上書きされるかもしれませんし。
私も審査のことはさっぱりですけどね。

山田が東京まですっ飛んで来たのは、この漫画には珍しく強引でした。
でもフィナーレだし、いいと思います。
動画と、この際記念撮影もしてもらうといいよ。そんで結婚式の二人のメモリーの時間に流して貰いなさい……ぐふっ。

それでは、来月お待ちしてます。
| 惣一郎 | EMAIL | URL | 15/09/19 23:28 | D0YXf48Y |
惣一郎さんこんばんは。ときぞうです。先日43歳になりましたー!!もうアラフォーどころか、40代半ばに差し掛かりつつあるという・・・

全国大会っつーことで、うっかりしてましたが普門館なんですよね。昨年(作品的な)はこの段階でレギュラー落ちしてたので。今年はフツーにレギュラーでしたね。

1番というのは、確かに不利だとは思うんですが、その分演奏を審査員に印象付けることができる、と思うのは私が素人だからなんでしょうねぇ。
しかし、つばさは強くなった。目力が違う。意思を持った強い眼差し、とでも言いましょうか。2年前(作品的には)はすぐべしょべしょ泣いていたり、勢いに任せて突っ走ったり告白したり。

今月は2回立ち読みして2回とも鼻の奥がツーンと熱くなりました。みんな、ありがとう(シャウト)!

えーと、大介は・・東京行くだけのお金とか(まぁこの人は貯金してそう)、親の説得とかどうしたんだろう。そもそもこのお2人サン(昭和な言い回し)、親公認で付き合ってんのかしら。それとも大学のオープンキャンパスとか?あんまり道外の大学行く感じしないけどなー。

そして普門館のロビーで抱き合う2人。官能的な感じはゼロだけれども。

私「・・・・・・・・(動画撮影中)」
警備「何撮影されてるんですか?」強制連行

妄想劇場  終

えー・・風呂敷を畳みきった感のある今作品ですが・・・お手元の別マ、巻末の次号予告を・・ぐっ・・ご、ご覧くださ・・これ以上は・・私の口からは・・(嗚咽)

では、また来月やってきます。わっきーと城戸くん出るといいなぁ。 
| ときぞう@道央 | EMAIL | URL | 15/09/19 21:52 | kEXthRRY |
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