大学球界屈指の強豪、青山学院大(通称青学)。その黄金時代を築いた監督自身による半生記。生い立ちから2008春季リーグ戦開始までをつづる。
河原井監督といえば大学野球では有名だが、一般的な知名度は高校野球の名将に比べて劣る。本を出すのは非常に珍しい。出版前年の日米大学野球選手権にて、監督としてアメリカ開催で初優勝という偉業を達成したのが評価されたのかもしれない。
内容はおおまかに自分の現役時代(桐生高、青学大、本田技研)が3割、青学コーチ・監督時代が7割。
激戦東都のエピソードはもちろん面白いのだが、「強い代表チームを作るにはどうするか」にも文章が割かれている。野球の国際大会は五輪やWBCで注目される程度だが、アマに関してももっと注目したいものです。
巻末に青学大野球部戦績、指導した主なOBのリストあり。
☆主に取り上げられている人物
小久保裕紀、井口資仁、石川雅規(青学OB)
善波厚司(青学コーチ)
近藤正雄(前青学監督)
『当たり前』の積み重ねが、本物になる 凡事徹底-前橋育英が甲子園を制した理由(荒井直樹/構成・田中夕子/カンゼン)
甲子園最高勝率 PL学園・中村流超エリート育成論(中村順司/ベースボール・マガジン社)
野球と私(前田祐吉/青蛙房)
感涙の闘将 大学球界をけん引する指揮官の挑戦(河原井正雄/ベースボール・マガジン社)
白球に乾杯(瀧正男/中央公論新社)
バントからフルスイングへ 高校球児たちと目指した栄光の甲子園(磯部修三/ひくまの出版)
鹿実野球と久保克之(久保克之・政純一郎/南方新社)
岡山県立岡山城東高校 城東野球の軌跡(山崎慶一/山陽新聞社)
エンジョイ・ベースボール 慶応義塾高校野球部の挑戦(上田誠/NHK出版)
球心いまだ掴めず 駒大太田野球500勝の真実(太田誠/日刊スポーツ出版社)
ベースボールの力(牧野直隆/毎日新聞社)
甲子園に賭ける(鈴木春祥/新潟日報事業社)
白球は奇跡を喚んだ 松坂大輔と青春群像(渡辺元智/報知新聞社)
青い空 白い雲 甲子園高校野球放送42年(植草貞夫/講談社)
やればできるぞ甲子園(神前俊彦/徳間書店)
立ち上がれ ふり向くな -“横浜野球”に捧げた熱情の半生記(渡辺元/報知新聞社)