1971年から母校・駒大野球部の指揮をとり、引退する2005年秋までにリーグ戦で積み上げた白星はなんと501勝。東都、大学球界屈指の名将太田誠氏の自伝。
今までいろんな監督さんの自伝や評伝を読んできましたが、太田監督の名将ぶり、人間力は群を抜いています。
就任直後の入れ替え戦で、ホームランを打った打者に代打を出すと、なんとその代打がホームラン。はたから見ると摩訶不思議な采配ですが、こんなひらめきは並の指揮官ではできません。
自伝としては自分の現役時代(浜松西、駒大、電電東京)、そして駒大監督時代をつづっているオーソドックスなもの。ですが、うまいへたにとどまらない選手の描写、手に汗握る東都の戦いぶりは活き活きとしており、非常に面白い。
太田監督時代の駒大を知る人でなくてもおすすめです。
巻末に駒大リーグ戦の全記録(得失点のみ)、卒業生一覧あり。
☆主に取り上げられている人物
島岡吉郎(元明治大監督)
藤田俊訓(元駒大学監)
中畑清(75年、選手権優勝時の副主将)
石毛宏典(78年主将)
野村謙二郎(88年主将)
香田誉士史(94年卒、元駒大苫小牧監督)
『当たり前』の積み重ねが、本物になる 凡事徹底-前橋育英が甲子園を制した理由(荒井直樹/構成・田中夕子/カンゼン)
甲子園最高勝率 PL学園・中村流超エリート育成論(中村順司/ベースボール・マガジン社)
野球と私(前田祐吉/青蛙房)
感涙の闘将 大学球界をけん引する指揮官の挑戦(河原井正雄/ベースボール・マガジン社)
白球に乾杯(瀧正男/中央公論新社)
バントからフルスイングへ 高校球児たちと目指した栄光の甲子園(磯部修三/ひくまの出版)
鹿実野球と久保克之(久保克之・政純一郎/南方新社)
岡山県立岡山城東高校 城東野球の軌跡(山崎慶一/山陽新聞社)
エンジョイ・ベースボール 慶応義塾高校野球部の挑戦(上田誠/NHK出版)
球心いまだ掴めず 駒大太田野球500勝の真実(太田誠/日刊スポーツ出版社)
ベースボールの力(牧野直隆/毎日新聞社)
甲子園に賭ける(鈴木春祥/新潟日報事業社)
白球は奇跡を喚んだ 松坂大輔と青春群像(渡辺元智/報知新聞社)
青い空 白い雲 甲子園高校野球放送42年(植草貞夫/講談社)
やればできるぞ甲子園(神前俊彦/徳間書店)
立ち上がれ ふり向くな -“横浜野球”に捧げた熱情の半生記(渡辺元/報知新聞社)