大河ドラマ「平清盛」しめくくりの感想
自分ごときが「総括」と銘打つことなどできないので、まとめの感想ってことで。

珍しく、第1回から欠かさず視聴した平清盛。
時にtwitterに感想を書き、サントラが出たと知れば買い、メインテーマの吹奏楽バージョン(東京佼成ウインド・オーケストラの「吹奏楽燦選」に収録)が出たと知れば買い……。
よくはまったものだと思う。

で、その魅力はなんだったのでしょうか。
そして、視聴率はなぜ低かったのか。
自分なりに結論を出してみたいと思います。

<いいところ>
(1)クセのある脇役
主役を食うどころか、主役不在でもストーリーが進んでしまう脇役がズラリ。
美学を持った悪役を貫いた藤原頼長。
強敵(とも)である源義朝。
できすぎた息子、平重盛。
心が壊れちゃってる待賢門院璋子。
思うに任せぬ一生を生ききった崇徳院。
威圧感抜群の白河院(伊東四朗さん、坂の上の雲の柔和なパパの印象が全然ない)。
そして、強き父親・武門の棟梁にふさわしい風格を見せた平忠盛。

逆に言うと、彼らが全て退場した最終盤は、どうしても面白味に欠けました。
松山ケンイチさんや他の方々には申し訳ないのですが……。

(2)平安末期を映像化したところ
戦国幕末に比べれば、興味のある人の少ない平安末期。
しかも清盛の誕生から死までを描くわけだから、よく知られる源平の戦はほとんどカット。
視聴率の苦戦が目に見えていたのに、よくぞ挑戦したと思います。
これは民放では難しい。坂の上の雲にしてもそうですが、NHKにしかできない。

五年に一度でいいから、こういう中々日の当たらない時代の映像化にチャレンジして欲しいです。
「太平記」「花の乱」のようなマイナー時代、「毛利元就」のような地方武将をテーマに作るNHKに期待します!

(3)何気ないセリフに意味がある
病に倒れた清盛に対し、夢の中で白河院が「この高みまで登ってみよ、ここからしか見えぬものがある」と語りかけます。
権力の頂上にあるものは、意外にも闇でした。

平忠盛は、幼い清盛に対し「強くなりたければ心の軸を作れ」と言います。
だが、終盤の清盛は剣をまともにふるえなくなっていました。

このように、序盤から見ている人にはわかるセリフが随所にあります。

<悪いところ>
(1)解釈に困る場面
最たる例が、第13回「祇園闘乱事件」の清盛のエア射撃。
役者さんの演技があるから見られるシーンですが、
「ありがたい神輿を射ったので投獄された。でも法皇に射撃のマネしたら釈放された」とあらすじにしたら意味不明。

第27回「宿命の対決」の清盛、義朝の一騎打ちも悩ましい。
それまでリアルに集団の合戦を描いていたのに、いきなり流れを断ち切って一騎打ち。
役者さんが馬上での切り合いをスタントなしで演じるという熱の入りぶりだけに、なんか勿体ない気がする。
もっと自然な流れで1対1に持ち込めていたら、違和感を覚えず見られたのに。

(2)くどいキャラ付け
後白河院の双六遊び、さすがに終盤はもういいと思いました。もっと政治的センスを見せる場面があってもいいんじゃない。
エア射撃も食傷気味。終盤頼朝までやっちゃうし。

(3)途中参加者は見づらい
いいところの(3)と絡むのですが、後々意味を持つセリフが多いということは、途中から見ている人には意味のわからないセリフがあるということ。
これでは視聴率回復は難しいでしょうね。
スタッフもその辺は途中から開き直った感ありで、西行がイタコ化するわ生霊にノリツッコミさせるわ、やりたい放題。

(4)終盤の合戦カットまたは迫力なし
以仁王の反乱、さしたる戦闘シーンもなく終了。
保元・平治の乱を撮った段階で、大規模な戦闘は予算的に無理だったのか。

富士川の戦い、石橋山の合戦も小競り合いに見えました。

最終回の壇ノ浦はまあまあでしたが、源義経の八双飛びなし!
そこは彼の見せ場中の見せ場では? 何の為に弓の腕前や身体能力を披露するシーンがあったんだろう。

(5)出たけど、今ひとつ見せ場のないキャラ
平知盛。文武に秀でた人物だったらしいが、見せ場は「碇知盛」のみ。
藤原泰衡。格好が派手なだけで、出落ち感あり。
終盤の平盛国。重鎮の存在感はあったが、清盛のすることをほぼ見ていただけ……。

<まとめ>
いいところもあり、悪いところもある大河ドラマでした。
でも魅力があったのは間違いないです。
登場人物の史実について、夜更かししてまで調べたりしたんだから。
そこまでさせる歴史ドラマは中々ない。

なんでかというと、自分の中では「中々取り上げられない時代だから」という点に尽きると思う。
平安末期の、世間的には人物に地肉を与えたことが素晴らしい。
有名ではないから、かえって興味を持ちました。少なくとも自分は。

これからも、NHKにはこういうチャレンジをして欲しいと思います。
大河ドラマという形式ではなくても、映像化困難な時代の映像化を続けて欲しい。
民放のくびきがないNHKだからこそ、NHKだけにしかできないチャレンジを今後もお願いします。
| ドラマ | 01:00 | comments (2) | trackback (0) |
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私も好きでした
| りな | EMAIL | URL | 13/11/04 12:21 | rAPXWfTk |
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