球界の野良犬
（愛甲猛/宝島社）

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amazon 楽天 発売：2009/07

横浜高時代はエースとして甲子園優勝、ロッテ・中日で打者として活躍した選手の自伝。

はっきり言って「野球のうまいワル」の告白手記。高校時代からタバコ、酒、風俗、シンナーに手を出し（甲子園での悪友とのやりとりは爆笑もの）、プロでは麻薬に禁断のドーピング。けど、だからこそ面白い。ふつうの美談仕立ての自伝とはひと味違う爽快感がある。

ただ野球に関してはふざけた描写は一切なく、打者転向したロッテ時代、代打で活躍した中日時代を読むと、やはり非凡な人だと実感する。
打撃の師・落合、我が道を行く金田監督、清原や伊良部との思い出。タイトル獲得の裏話。川崎球場や「10.19」のエピソードも面白い。

引退後の失踪騒動の真相についても触れられている。
現役時代の写真が一枚もないのはちょっと残念。
2011年1月に文庫化。