両側感音性難聴というハンデを抱えながら、プロ野球の中継ぎサウスポーとして活躍する石井裕也。この本は1999年、横浜商工高校3年時に半生を振り返って書いたもの。
補聴器をつけなければ、ほとんど音が聞こえない石井選手。しかし、本書では「目が見えるのでハンデと思ったことはない」「むしろ聞こえないことで集中力が増す」と言い切る。監督も、彼のために特別なサインを用意することはなかったという。
ハンデによる意思疎通の苦労も書かれているが悲壮感はなく、どこにでもいそうな「野球が好きな腕白小僧」の生い立ちが書かれている、という印象。
その資質をまっすぐに伸ばし、プロ野球までたどりついた石井選手。ただ、プロでは今ひとつ存在感がないので、さらにひと頑張りしてリリーバーとして定着して欲しい。
長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14(鷲田康/文藝春秋)
人生賭けて 〜苦しみの後には必ず成長があった〜(金本知憲/小学館)
中継ぎ投手 荒れたマウンドのエースたち(澤宮優/河出書房新社)
決めて断つ(黒田博樹/KKベストセラーズ)
采配(落合博満/ダイヤモンド社)
野球にときめいて 王貞治、半生を語る(王貞治/中央公論社)
プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である(片岡宏雄/双葉社)
伝える わたしが見てきた野球80年(杉下茂/中日新聞社)
愛甲猛のプロ野球ガチンコ観戦ノート(愛甲猛/オークラ出版)
野球を学問する(桑田真澄、平田竹男/新潮社)
スカウト プロ野球の輪郭をふちどってきた男たち(安倍昌彦/日刊スポーツ出版社)
球界の野良犬(愛甲猛/宝島社)
PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?(橋本清/ぴあ)
絆 冬は必ず春となる(岩隈久志/潮出版社)
133キロ怪速球(山本昌/ベースボール・マガジン社)
投手・桑田真澄の青春(石川好/シンコーミュージック・エンタテイメント)
私の履歴書 プロ野球伝説の名将(鶴岡一人・川上哲治・西本幸雄・稲尾和久/日本経済新聞出版社)
アンダースロー論(渡辺俊介/光文社)
魂のフルスイング(小笠原道大/KKロングセラーズ)
甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯(門田隆将/講談社)
スト決行 プロ野球が消えた2日間(朝日新聞スポーツ部/朝日新聞社)
野球肩・野球ひじを治す本(川島堅/マキノ出版)
背番号三桁「僕達も胴上げに参加していいんですか?」(矢崎良一ほか/竹書房)
もうひとつのフィールド・オブ・ドリームス 伝説のエース 小川健太郎物語(中村素至/新風舎)
左腕の誇り 江夏豊自伝(江夏豊/構成・波多野勝/草思社)
忘れられた名投手-北井正雄と野球のぼせモンたち-(高井正秀/文芸社)
サイレントK 沈黙のマウンド(石井裕也/日本文芸社)
松坂大輔「証明」(降籏学・日刊ゲンダイ写真部/PHP研究所)
友情 オレと仲間のジャイアンツ・グラフィティ(水野雄仁/ザ・マサダ)
巨怪伝-正力松太郎と影武者たちの一世紀(佐野眞一/文藝春秋)