2014.9.14 アドレス変わりました。ブックマークしている方は、変更してください。(基本、あまり更新しませんが…)。
http://kodawari.sakura.ne.jp/  
こだわり高校野球高校野球おすすめの本

長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14
(鷲田康/文藝春秋)

長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14

[購入]
amazon 楽天 発売:2014/10

「巨人軍は永久に不滅です」
長嶋茂雄、引退時の名文句は非常に良く知られています。
ただ、そのようなスピーチの前後は何があったのか、大スターが引退にいたるまでの経緯は、
40年の時間の中でそぎ落とされ、容易に知ることができなくなりました。

1974(昭和49)年10月14日。
この本は、選手・長嶋のラストイヤー、そして「最後の日」のドラマを多くの証言から再現をこころみています。

私は長嶋さん引退後に生まれた世代なのですが、
この本を読んで、当時の「熱」をわずかですが感じることができました。

「時代が作ったスター」「時代の求めに応じたスター」。
本書では、長嶋茂雄をそのように表現しています。だから、二度と匹敵する人物は出てこないとも。

高度経済成長で日本が戦争で失った誇りを取り戻そうとする中、
登場したのが長嶋茂雄でした。

実力はもちろん、天覧試合のサヨナラホームランのように
結果を求められる場面で必ずそれに応えたヒーロー。
がむしゃらに働く人々が、常勝する巨人や長嶋に自分を重ね合わせた、といいます。

だからこそ、引退は大イベントでした。
本書は記者だけでなく球団・マスコミ関係者の証言も多く、多角的な視点から「最後の日」を追体験できます。

中日とのダブルヘッダー終了後、マウンドでスポットライトを浴びながら、
冒頭の名文句が生まれるわけですが……。
当時その場にいた人間にとって、最も印象に残ったのはその場面ではないそうです。

第1試合終了後、長嶋選手は予定になかった場内一周を行いました。
ファンへの別れを告げるため、騒動を危惧する関係者を説き伏せての行動だったといいます。
応援してくれたファンのための場内一周。これこそが、真の引退セレモニーだったと。

今は突出した超一流選手・スターの時代ではなく、
多くの一流選手が活躍する時代です。
今の野球も面白いですが……当時の野球も見てみたかった、誰よりもファンのためにプレーするヒーローも見てみたかった。
そんな気にさせる一冊です。

1つ難点を挙げるとすれば、引退同日に起こった「三井物産爆破事件」について項をちょっと割きすぎかな、とも思いました。
時代を知る、という意味では良かったですが、野球と直接関係ないので。

☆主な登場人物(所属・肩書は1974年当時)
長嶋茂雄
松井秀喜
小野陽章(巨人広報部長)
玉木雅治、馬立勝(報知新聞記者)
高田実彦(東京中日スポーツ記者)
丸井定郎(後楽園球場副支配人)
山崎隆(大学生)
高木守道、新宅洋志、金山仙吉(中日)
黒江透修、横山忠夫、樋沢良信(巨人)
松垣吉晃(日本テレビプロデューサー)
田中正一(愛宕署刑事課長)
戸島國雄(警視庁鑑識課)
徳光和夫(日本テレビアナウンサー)
深澤弘(ニッポン放送アナウンサー)

★同じジャンルの本

 長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14(鷲田康/文藝春秋)
 人生賭けて 〜苦しみの後には必ず成長があった〜(金本知憲/小学館)
 中継ぎ投手 荒れたマウンドのエースたち(澤宮優/河出書房新社)
 決めて断つ(黒田博樹/KKベストセラーズ)
 采配(落合博満/ダイヤモンド社)
 野球にときめいて 王貞治、半生を語る(王貞治/中央公論社)
 プロ野球スカウトの眼はすべて「節穴」である(片岡宏雄/双葉社)
 伝える わたしが見てきた野球80年(杉下茂/中日新聞社)
 愛甲猛のプロ野球ガチンコ観戦ノート(愛甲猛/オークラ出版)
 野球を学問する(桑田真澄、平田竹男/新潮社)
 スカウト プロ野球の輪郭をふちどってきた男たち(安倍昌彦/日刊スポーツ出版社)
 球界の野良犬(愛甲猛/宝島社)
 PL学園OBはなぜプロ野球で成功するのか?(橋本清/ぴあ)
 絆 冬は必ず春となる(岩隈久志/潮出版社)
 133キロ怪速球(山本昌/ベースボール・マガジン社)
 投手・桑田真澄の青春(石川好/シンコーミュージック・エンタテイメント)
 私の履歴書 プロ野球伝説の名将(鶴岡一人・川上哲治・西本幸雄・稲尾和久/日本経済新聞出版社)
 アンダースロー論(渡辺俊介/光文社)
 魂のフルスイング(小笠原道大/KKロングセラーズ)
 甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯(門田隆将/講談社)
 スト決行 プロ野球が消えた2日間(朝日新聞スポーツ部/朝日新聞社)
 野球肩・野球ひじを治す本(川島堅/マキノ出版)
 背番号三桁「僕達も胴上げに参加していいんですか?」(矢崎良一ほか/竹書房)
 もうひとつのフィールド・オブ・ドリームス 伝説のエース 小川健太郎物語(中村素至/新風舎)
 左腕の誇り 江夏豊自伝(江夏豊/構成・波多野勝/草思社)
 忘れられた名投手-北井正雄と野球のぼせモンたち-(高井正秀/文芸社)
 サイレントK 沈黙のマウンド(石井裕也/日本文芸社)
 松坂大輔「証明」(降籏学・日刊ゲンダイ写真部/PHP研究所)
 友情 オレと仲間のジャイアンツ・グラフィティ(水野雄仁/ザ・マサダ)
 巨怪伝-正力松太郎と影武者たちの一世紀(佐野眞一/文藝春秋)

>>目次へ戻る

こだわり高校野球
HOME本当に訪問者が知りたい20の質問メールサイトマップリンク小ネタブログ試合観戦ブログおすすめ書籍おすすめ漫画「クロカン」
全国大会(甲子園)関連
歴代優勝校明治神宮大会国体大会回数早見表優勝アラカルトセンバツ出場校その後神宮出場校その後神宮大会・過去の選出基準神宮大会地区別戦績
東京都の大会関連
春季大会選手権大会(夏)秋季大会全国代表校一覧年代別戦績県別対戦成績よく対戦する高校東京都勢のホームラン東京都名選手列伝東京都野球場案内
関東大会関連
県別戦績各県勝率推移各県詳細成績データベース
東京都高校野球史
(1)明治 野球伝来(2)大正1 全国大会開始(3)大正2 甲子園誕生(4)昭和1 戦前の野球熱(5)昭和2 戦後の復興年表↑Top

「こだわり高校野球」Copyright (C) 2005-2024 Souichirou, All rights reserved.