河原和音「青空エール」57話感想(別冊マーガレット2014年1月号)
青空エール57話感想(別冊マーガレット2014年1月号)

毎月13日恒例、青空エール本誌感想です。
最近これしか書いてないな。



<前回のあらすじ>
水島に告白はしないけどケーキをあげたら
「だが断る」と言われてしまったまるちゃん。
つばさに「部活無理」というほど落ち込んでしまう。

<今回のストーリーの前に>
トロンボーンというのは、ジャズなんかだと格好いい印象がありますが、
吹奏楽では、どちらかというと脇役です。
低音域でリズムを刻み、トランペットなどが作るメロディを支えることが多いです。

私はユーフォニウムをやってて、たまにトロンボーンの楽譜を演奏することがあるんですが
(どっちも低音域の楽器だから可能)、
トロンボーンの楽譜というのは、結構単調なところが多い。
ずっと四分音符ばっかりとか。

もちろん主役となる場面もあるし、「TROMBONANZA」など主役となる曲も沢山あります。

選んだ楽器から持ち主の性格もわかる、なんて話もありますが、
トロンボーンをやってる人というのは、そんな押しは強くなく、周りに合わせる、てなイメージがあります。
自己主張が強いのはフルート。もう自信家か目立ちたがりしかいない気がしますね(偏見)。

今回はそんな「大人しめのいい子」のお話かもしれません。


<ストーリー>
「一緒にいるのつらいんだ ひとりで帰って」と
今までになく暗くなってしまいました。
顔が別人になってます。

つばさも無理強いできず、一人で通学バスに乗ることに。

邪険にされたつばさですが、これまでまるちゃんが励ましてくれたことを思い出し、
「自分もそばにいる」と決心するのでした。

翌日。
お昼を食べてもブルーモードのまるちゃん。
つばさ以外の子の前だと普通のようですが。

なおかつ、つばさと山田がイチャイチャ(帽子についた雪を払っただけだが)してるのを見て、
ますます暗くなる。

つばさは、山田にこれまでの経緯を話します。
山田はいつものスマイルで
「時間かかっても元気になるっていつか! がんばれ」とシンプル。

そう、こういうときは日にち薬しかないんですね。

つばさは、まるちゃんが元気になるまで山田にもらったヘアピンをしないと決めるのでした。

吹奏楽部の面々は、二人がぎくしゃくしているとも知らず、初詣の計画を立てていました。
円山公園に9時集合。
高校生は朝はえーな。元気だね。

しかし、ここまで連載期間が長いのに、同学年の面子が十人も判明してないってのもすごい。
野球漫画みたいに、最低9人描く必要もないからだけど。
ユーフォ吹いてるのがどんな子か、わかる日は多分ないだろうな……。

まるちゃんは、その必勝祈願に行けるかどうかもわからないメンタル。

翌日。
朝練で、水島から指示を受けるも、つばさは上の空。

それを感じた水島、
「オレは敵ってことなの?」
ズバリ切り込みます。髪と同じで白黒つけたがる性格のようです。

「高橋さんから聞いたんじゃないの? 女子ってほんとめんどくさいよね
中学の時にトラブルがあった(らしい)水島。
しかし後半のセリフは余計でした。この人、たまに陰湿。

※高橋さん……まるちゃんの苗字。まるちゃんはあだ名で、下の名前は不明

連載初期と違い、そう言われて黙るつばさではありません。
「何も言われてないし何も聞いてないよ
敵だなんて言ってないし思ってないよ」

「まるちゃんは水島くんは悪くないって思ってるし
ふつうにしようってがんばってるよ」

「すぐにはできないよ! だけど ぜったい今がんばってるよ!
中学の時のこととかぶつけてこないでよ」

トドメに
水島のばか!! いくじなし! そんなことじゃ一生立てないわ! 私もう知らない」と浴びせて教室を出るつばさ。
ここまで言うようになるとは。

合奏のころには「つばさと水島がけんかしたらしい」とうわさが流れます。
そんなこんなで、その年最後の練習が終了。

帰り道、まるちゃんは相変わらず暗い。
しまいには「もういいよつばさ つばさには私の気持ちなんてわからないよ 結局つばさはうまくいったんだから」
とうじうじ虫に。

それ、言われてもなあ。だって主人公だし……。
まるちゃん、甘えモードになってますね。
逆に言うと、つばさがそれだけ気を許せるということでもある。

「まるちゃんにだって私の気持ちはわからないよ
大介くんにフラれたとき まるちゃんがいなかったら 私 泣くこともできなかったよ」

「だから今度は私が何があっても あのときみたいに元気づけたいんだよ
まるちゃんがどう思ってたって」

女の子の友情ですなあ……。

それを聞いたまるちゃんは、後ろからつばさを抱きしめて謝るのでした。

そのまま、流れでまるちゃんの家に泊まることに。
私室は思ったよりというか、相当汚い。
ゴミ袋らしきものがそのまんまあるって……。帰ったらバタンQって感じなんでしょうね。
俺の妹の部屋といい勝負だ。

夜、女子トークでまるちゃんがケーキを渡した時のことを話します。

「私 ずるくてねぇ
『深い意味なんてないから』とか言っちゃってねぇ」

やっぱり、そういう予防線張るような言い方をしたんだな。

「『オレはいらない』って言われた
『部活がある間は誰とも付き合ったりする気はない』って先回りされちゃった」
水島、きっぱりしてます。中途半端なこと言わない分マシではある。

「水島が人に冷たいとこ好きって思ってたけど いざ冷たくされたら怖かったよ
自分にだけ優しいのがいいね」
果たして、そんなデレデレした水島が見られる日が来るんでしょうか。
俺はできれば見たくない。

そして、まるちゃんの「部活やめる宣言」はウソだったと発覚。
「なんかやつあたりしたかったの」
親にもやつあたりしないまるちゃん、初めてつばさにやつあたりしたそうで。

たしかに、「世間的ないい子」だけどちょいと鬱屈したのを抱えてそうな感じではある。
つばさは泣けるのが大きいんだな。泣けない子と、大声出せない子はつらいよ。
代わりに目が「カッ」ってなるけど。

そんなこんなで一夜が明けました。
二人は無事に公園に集合し、必勝祈願もできました。
まるちゃん字が汚い。いや、これが一般的女子高生の字なのか?

正月明けの練習開始日。

つばさはまるちゃんから、水島に手紙を渡すよう頼まれます。

そこには「絶対一金とりましょう」とだけ。
なぜか、ここでは普通にきれいな字。

水島も、まるちゃんに直接
「高橋さん 一金とりましょう」と伝えるのでした。
まるちゃん、ちょっと元気そうになった。以下次号。


<感想>
女子の友情のお話です。
これでまるちゃんが親友ポジションまで昇格した感じです。
しかし、こうなると脇田さんの影がどんどん薄くなる
2,3か月に1回しか出番ないし。城戸との絡みぐらいしかない。

水島が恋愛に嫌悪感を抱いている(らしい)のはセリフからうかがえますが、
さて何があったんでしょうね。
つばさはそんなのほじくる性格じゃないんで、その辺が書かれることもなさそう。


<今月の河原先生>
年末年始はゼルダやってると思います(^o^) 皆さま よいお年をー(^ω^)


<宣伝>
単行本14巻は12月25日発売。
表紙は笑顔のつばさとまるちゃんです。
まるちゃんはフツーにいそうなちょっと地味目のかわいさ、というのがうまい。
でもまるちゃんが主役の話って、多分この巻に収録されないよな……。



<俺物語15話3行感想>
好きな子の前でストレートに感情表現できない男の話。
男から見ると心当たりありまくりで痛かったっす。
あと、ヒロインの「大和」が苗字なんだといまさらわかった。そろそろ凛子って呼んでやれよ主人公。
| 漫画・本::河原和音「青空エール」 | 21:36 | comments (2) | trackback (0) |
コメント
ときぞうさん、こんばんは。
いつも投稿ありがとうございます(^_^)
今月は妄想劇場が2つ! 1月号だからお年玉ですね。
間違いの分はちゃんと消しときました。

私も、現役の高校生や大学生の子が「青空エール」どう思ってるか
ちょっと興味ありますけど、投稿ないですねえ。
最近の子は、漫画の感想はtwitterやLINEに書くんでしょうか。

まるちゃんを見てると
「この子は反抗期らしい反抗期もなかったんだろうな~」という気がひしひしとするんですよ。
下に手のかかる弟か妹がいるんで、しっかりせざるを得ないとか……。
でも長い目で見ると、そういうのは良くないんですね。

ま、ともかく良かったです。

最後の練習日から元旦の流れを整理すると、

30日(最終日) まるちゃん家に泊まり
31日 普通に年越し
1日 初詣

かなと思います。先月、「休みは31日と1日だけ」って先生のセリフがあるから。
あのへんしっかり読んでないんで、ほんとに大晦日お泊りかもしれませんけど。

脇田さんの解釈ありがとうございます。
受験勉強というのは納得ですね。
首都圏の大学に行ったりして……
となると城戸は、東京六大学か東都の大学狙いだな。めちゃ厳しそう。


すっかり長くなってしまいました。

ときぞうさんもよいお年を。
それでは、また。
| 惣一郎 | EMAIL | URL | 13/12/15 23:50 | v2kYOAyM |
惣一郎さんこんばんは。ときぞうです。なんだかもう往復書簡だな。みなさん、どんどん来てください>誰に?

まるちゃんはいい子だなーとずっと思っていたんですが、やっと普通の女子高生らしいところが出ましたね。おばさんはホッとしましたよ・・

私「この子はねェ、昔っから聞き分けのいい子供でねェ、子供らしい我儘も言わなくてねェ」
まる「おばさん完璧な他人ですよね(カッと目を見開いて)」

妄想劇場 終

つばさが、まるちゃんが元気になるまではヘアピンを付けないという高校生らしい気遣い。てか、気遣いって言っていいのかどうか。片思いへの配慮か。
そしてまるちゃんは、自室への親の立ち入りを禁止しているのか?それが今は普通なの?私が高校生のころは問答無用で親が入って来ましたが。

あとー、吹部の必勝祈願初詣って、確か元旦?てゆーことは、大晦日から元旦にかけて友達の家にお泊り?それって許されるの?つばさの家が円山公園まで遠いの?今の女子高生って・・大晦日でもお泊りしちゃうんだ・・

あ、脇田さんは高2の2学期という時期なので、既に受験体制に入っているものと。高2で英検2級受けるぐらいだから相当偏差値の高い外大系を狙っていると推測。ちなみに私は高3でやっと英検2級を取得しました。

私「そこで学力使い切ってさー、第1志望のH学園大落ちてねー。だからー、受験準備は早いほうがいいよー」
脇田「ソレ英検のせいじゃなくて、おばさんの実力不足ですよね」

妄想劇場2 終

このままバレンタインもすっとばしかなー。あっという間に新年度になってそう。
ではでは惣一郎さん、よいお年をお迎えください。
| ときぞう@道央 | EMAIL | URL | 13/12/15 21:33 | Rd8b3KSw |
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