いくえみ綾「以心伝心のお月さん」感想
単行本全2巻。1985年5月・6月、集英社発行。
文庫版全1巻。1997年6月発行。

以心伝心のお月さん 1 (マーガレットコミックス)

以心伝心のお月さん 集英社文庫 コミック版


「ごくふつうの」高校生の女の子が、
ちょっと天然な美少年と、バンドマン兼俳優の青年にかまわれる話。

いくえみ綾さんの他の作品の感想は、下記からどうぞ。
漫画・本 いくえみ綾

◎初出(文庫版)
「以心伝心のお月さん」別冊マーガレット1984年3月号~7月号
「夢をみた。」別冊マーガレット1984年9月号


◎「以心伝心のお月さん」
ある日突然、同い年の男の子と一つ屋根の下、という胸キュン(死語)な話。
ついでに、ちょっと不良なアイドルの青年にも言い寄られちゃったりする。
そういうドリームな話でございます。

1894年と、自分が生まれた年代とあまり変わらない作品。

そういう古い漫画を読むとき、作品の面白さに加えて、
言い回しとか、時代を感じる表現がすごく楽しめる。
タイムカプセル的と申しましょうか。

音楽を聴くのはレコード。LPです。
DVDでもCDでもMDでもカセットでもない!

「イギリスでもソ連でもどこへでも」って台詞で、
今はロシアだなあ、と思ったり。

ヒーローのハルは、カラスを拾ったりする、今でいう「天然」な少年なんですが、
さて、この当時はなんて呼んでたのでしょうか。

作者さんが、余白にローマ字で近況書いたりしてますが、
そういう表現、今は見かけませんね。

「夢をみた。」については、別記事に書きました。
いくえみ綾「夢をみた。」感想


◎登場人物
杉田 百子……父親と二人暮らしの高校生
杉田 夏生……百子の父親。カフェだかバーだかを経営
矢島 欣治……夏生の知り合いの息子。通称ハル。両親がイギリスに行ったため、一時的に杉田家に世話になる
一郎……百子のいとこ。大学浪人生
刀間 洋……バンド「ボカシ」のボーカル兼俳優。一見して不良
守井……夏生の店の常連。映画監督
| 漫画・本::いくえみ綾 | 12:19 | comments (0) | trackback (0) |
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