「フェイスブック若き天才の野望 5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた」を読んだ


原題「Facebook Effect」
デビッド・カークパトリック著
滑川海彦、高橋信夫翻訳
日経BP社

各国独自のSNSを飲み込んで、世界を治めつつあるフェイスブック。
なぜ、数あるSNSを蹴散らし、これほど規模が大きくなったのか。
開発者であるマーク・ザッカーバーグとはどんな若者なのか。
2010年暮れまでのフェイスブックの軌跡をつぶさに収めた一冊。

小林弘人氏による解説を含めて512ページに及ぶ、非常に長い本です。
ですが、今ソーシャルネットワークに興味がある方なら読んでいて損はないです。
映画「ソーシャルネットワーク」の原作でもあります。

詳しい感想は以下で。

ハーバード学内から始まった学生用SNSが、どうして急激に拡大できたのか。
それは大学生の競争心にあった、と本書は説きます。
フェイスブック内で表示される友達の数を、誰もが多く見せたい。だから競うように登録し、積極的に利用する。
(私もmixi始めた頃はそんな気持ちがありました)

当初学生のみと限ったことで、サーバの負荷をある程度抑えられたのも大きいでしょう。
一般にも広げればサーバへの負担は増大し、重たいサイトという印象を与えて成長が止まったかもしれません。
そういった運と、何よりザッカーバーグ達のサービス開発の熱が、フェイスブックを押し上げました。

この本は、フェイスブックそのものばかりでなく、他のSNSについても触れられています。
最初のSNSであるsixdegrees.com、負荷に耐えきれず失敗したフレンドスターなどを経て、フェイスブックが誕生したのです。

また、ネット企業の成長物語としても充分に面白い。
大量の資金と引き換えに経営権を狙うベンチャーキャピタル。
それを防ぐ仕組み作りに一役買ったのが、映画でも印象深かったショーン・パーカー。

自ら立ち上げた会社を追い出された経緯のあるパーカーは、ザッカーバーグが経営権を持ち続けられる規約を作りました。
結局パーカーはフェイスブックを去るのですが、その役割は大きいと思います。
映画だとうさんくさいプレイボーイに見えましたが、彼も自分でWEBサービスを開発していたそうで。
プログラミングのアルバイトで数万ドル稼いだザッカーバーグに劣らぬ有能な人物です。
というか本書には開発に長けた人物がぞろぞろ出てきます。

どうしてもプログラムができる人=しゃべりや交渉が苦手、というイメージがありますが、
フェイスブックの開発者たちは海千山千の投資家たちとも渡り合っている。
そこがすごいと思います。
「人々のためにサービスを作りたい」という信念のなせる技なのでしょうか。

個人的にフェイスブックは気に入りません。
友達が写真を上げましたとか、いちいちメールで送ってくるし(あまりに多いので迷惑メール行きにしました)。
それに近況をWEBでさらすのも私はしたくないし、他人のもあまり見たいと思わない。

しかし、過剰な装飾のない、広告がうざったくならないデザインなど、見習うところは色々あると思います。
AJAXを効果的に使ったデータのやり取りもいい。
今後も動向はチェックしていきたいです。

ともかく、長いですがこの本はおすすめ。
| 漫画・本 | 22:23 | comments (0) | trackback (0) |
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