河原和音「素敵な彼氏」第49話感想(別冊マーガレット2020年4月号)
表紙&巻頭カラーは「素敵な彼氏」。


別冊マーガレット 2020年4月号


4月号なので、新年度、楽しい高校生活へようこそという感じです。
桐山くんのがデカいのはやむなしですかね。
ヒーロー単体が好きな人も多いのでしょう。

……すごく良いけど、一言いわせて欲しい。
桐山くんそういうキャラじゃない。

これまでのお話は
漫画・本 河原和音「素敵な彼氏」

◎目次
1.前回のあらすじ
2.今回の表紙
3.今回のあらすじ
4.感想
5.その他
6.今月の河原先生
7.単行本12巻
8.別マの他の作品感想
9.別冊ふろく[恋愛初心者]
10.次号
11.裏表紙
12.リンク



◎前回のあらすじ
・桐山くんにつきまとう奏音
・「彼女がいてもいい」「無理だろ」
・カウントダウンまで会わない約束
・友人、知り合いと会って、欠点を聞く桐山くん
・首元がミョーに気になるエリハ様&細谷くん
・カウントダウン当日、対峙するののか&奏音……で、桐山くんは?
・素敵な彼氏技その42「自分を見つめ直す桐」
・素敵な彼女技その29「勉強漬け年末」



◎今回の表紙
第1話を発展させたような感じの構図。

話の流れ(カウントダウン)といい、
この表紙といい、
もしや最終回なのではと、ごく一部を騒然とさせました。

単純に、表紙と巻頭カラー2つ考えるのしんどかっただけ、かも(^-^;



◎今回のあらすじ
ビル街の谷間にて直接対決する、
ののかと奏音

単刀直入に「別れて」と奏音
中学時代の桐山くんとのなれそめを話し、
別れても思い出すのは直也だけ、
でも再会したのは運命だと思う、と

いっぽう、ののかと桐山くんのなれそめは合コンであり、
つまり「たまたま=運命ではない」

そこを奏音に指摘されますが、
「偶然も間違いも運命にするんだよ」と力強く言い切り、
カウントダウン会場へ向かう

……チケットがなくなってるけど。

家にいったん引き返しても見つからず、
カウントダウン会場にはもう人がいっぱい
しかも、桐山くんのスマホは修理中で連絡できない

そこへ、カップルアプリから桐山くんのメッセージ
このアプリだけ復活したらしい

のっけから「遅くね?」と書かれますが、
そこからは、桐山くんがののかをいかに思っているか、
メッセージが続く

※書いてるとクサくてやってられないので、お読みください

無事再会し、実はチケットも財布の中にあった
カップルシートに座ったところで、カウントダウン開始

今回も、無事カウント0でキッスできた2人でした
以下次号



◎感想
意外にも、奏音と桐山くんの直接対決はありませんでした。
そして、桐山くんがののかに「映画のテンション」で思いをぶつけることもなかった。

思うに、劇的な場面を無理に作るより、
今まで育てたキャラクターの「らしさ」をとったのかなと思います。

桐山くん、性格的に「好きだー!」って叫ぶキャラじゃないわけで。
「俺物語!!」の猛男みたいに。
一足飛びにそんなことをさせるのは、
先生の中でどうしても違和感あったのでしょう。

面と向かって言いづらいことも、カップルアプリなら言える。
これが若者のリアル、というより世の中のリアルでしょう。
LINEで会えない時間を埋める時代ですし。

あとは、奏音のことよりもメインの2人の関係が重要なわけで。
決着に1話全部を割くことはしなかった。

ただ、消化不良感もあるわけで。
奏音の出番はここまでなのか、桐山くんが改めて拒絶するのか。

今回のアプリのメッセージ、全部読んでもらえば
さすがの奏音も引き下がるんじゃないでしょうか。

そして、こういう振り返る展開となると、
ますます終わりを意識してしまいます。

ヒーロー視点での今までのおさらい、高校卒業まぢか。
河原先生と編集さん、果たしてどうするのかなぁ。



◎その他
◆「遅くね?」
読者全員が

「『遅くね?』じゃねーだろ!」

と突っ込んだメッセージ。

彼女が遅れてるんだから、もっと心配しないと。
木名瀬さん事件みたく、
奏音に何かされてるって発想はなかったのか。

その後も、
「周りまったく見てない感と
空回り感が面白かった」
桐山くん言いたい放題。

前々号まで奏音ショックで凹んでたくせに……。

◆今カノにストレートに「別れて」って言える奏音
奏音の無鉄砲さは怖さも感じますが、
若い頃の無敵感は、大人になった今では懐かしくもあります。

悪巧みや暴力に頼らなかったのは評価したい。
「先生!」の白川や、「高校デビュー」の城宝姉みたいに。
あと仲間を連れてないのも良かった。

あれが河原先生のバランスだったのかなと思う。
そこまでしたら、読むのがしんどいし。

◆別マ公式の次回予告「残るイベントは大学受験――!?」
年明けたらすぐセンター試験で、
あまり勉強に身が入ってなさそうだった桐山くんが心配です。
私大志望で受けないかもしれないけど。

でも、桐山くんだけ浪人ってのもカッコつかないよなぁ。

◆既刊11巻が電子含めて220万部
参考:巻頭カラーのアオリ

ヒットメーカー河原先生。
別マの長年の功労者です。

来年の2021年は、画業30周年。
集英社さん、ひとつ盛大にお願いしますよ。

◆「思ったより せつなめっぽい話だった」
この辺のゆるいセリフ回しが河原先生の真骨頂。
高校生っぽさを感じます。


長々と書きましたが、最後は笑点風に。

「一度でいいから見てみたい

直也のテンション上がるとこ」


※元ネタ
「一度でいいから見てみたい
女房がへそくり隠すとこ」

歌丸さんの名文句らしいが、
いつ放送の何回目の笑点でこれを言ったかは不明。



◎今月の河原先生
マイLINEスタンプ「ごめんなさい」「ありがとう」「眠い」が圧倒的



◎単行本12巻
3/25発売予定。
奏音さんが出張る巻。


素敵な彼氏 12巻


キャンペーン1
アニメイトで購入すると、オリジナルイラストカードを配布。

【コミック】素敵な彼氏(12) | アニメイト

キャンペーン2
複製原画プレゼントキャンペーン。
「本屋さんアプリ」は、集英社が作ってるアプリらしい
(公式サイトの末尾に書いてある)。





◎別マの他の作品感想
◆[夢シチュイラスト交換会 後編]
水野美波……アメコミ風三人娘
木内ラムネ……男女逆転
目黒あむ……anan風
八田鮎子……赤ずきん
南塔子……医者と看護師
柳井わかな……セーラー服
城綾音……触手www
凹沢みなみ……富豪?

目黒先生の描いてる2人が、
どうしても「そういう関係」にしか見えない。
女性向けのを読んでるせいか……。

水野先生はとってもセクシー。
先生が、ガンガンやジャンプSQ等のライトな青年漫画路線だったら、
これまた面白い漫画を描かれたんじゃないか、と勝手に思っています。

◆[消えた初恋]
原作:ひねくれ渡 作画:アルコ

傷心の青木と橋下さんを待ち受けるのは、
修学旅行とは名ばかりの極寒スキー地獄合宿。

いや、こんなのやったら問題になるから。
戸塚ヨットスクールじゃあるまいし(;^_^A

なんだか話の流れが強引なんだけど、
すっかり慣れて楽しんでいます。

◆[マネージャーの推しごと]
春江ひかる

新連載。
舞台はイケメンだらけの半分アイドルなバスケ部。

リアリティは置いといて、ハツラツとしたヒロインで良いと思います。
あと笑顔がいい。

それにしても、ゆるい雰囲気とはいえ
高1が主将に対してフランクすぎですね。
新入りなのに、トレーニングメニューまで口を出すのはやりすぎです。
部活経験者は、冷や冷やしながら読んでたはず。

◆[君がトクベツ]
幸田もも子

修学旅行! アイドルが彼氏!
とくれば、撮影の合間をぬってのお忍びデート。
期待通りの展開を描きつつ、さほ子の成長を見せつつ。

太秦映画村でコスプレして写真撮るんですが、
これカメラマンさんに気付かれないのかな。
メガネしてるとはいえ、売れっ子アイドルなんですよね。

◆[春と恋と君のこと]
綾瀬羽美

文化祭にて。小島くん玉砕する。

うん、君なりによく頑張った。
でも言葉選びはもうちょっと慎重にね。

彼の痛々しさで高校生活を思い出しまして、
綾瀬先生、味のあるサブキャラを描かれるなと思いました。

今回の元ネタは「未成年の主張」かな。
今の学生さんにわかるのか!?

◆[テリトリーMの住人]
南塔子

穂積、いっちゃう? 奪いにいっちゃう?
それはいいのですが、事故チューというのがね。
南先生、もっとひねった展開を描かれてきたので。

こまちゃん「家族みんな夜まで帰ってこないから……」
これは登りましたね……大人の階段。

◆[シンデレラ クロゼット]
柳井わかな

新キャラは大阪弁の美容YouTuber。
こんなコッテリしたキャラって、別マでは珍しいです。
どちらかというとマーガっぽい。

大阪弁のキャラは、言い方は悪いけど劇薬みたいなところがあり、
作品を面白くするけど、既存のキャラを食っちゃう可能性もある。
浦安鉄筋家族の、のり子とかね。

本編と少しズレますが、光は就活でリクルートスーツ着てるのかな。
カジュアルな業界だとしたら、男女どっちの格好してるのだろう。

◆[うちの弟どもがすみません]
オザキアキラ

学校のクラスメイトの女子からバイト先のママさんまで、モテモテの源くん。
そして洛がずる賢いです。
オザキ先生、こういう意地の悪いキャラ描くのが楽しそう。

クラスメイトの女子が濃い。
オザキ先生の漫画を読んでると安心します。
女子も、異性のハダカやパンツで盛り上がってたんだなって。

◆[ひなたのブルー]
目黒あむ

ヒロインが生徒会書記になり、新キャラ登場。
オトナな感じの美人です。

百合沢さんの役職は、
もう1人の書記なのか、それとも会計か。

ゆーちゅー部に時代を感じます。

◆[月のお気に召すまま]
木内ラムネ

1本目。
歩先輩のだったら何でも興奮しそうな月ですが(酷い言い草)、
スポブラはそうでもなかったみたいです。

2本目。
アンジャッシュ的勘違いで進む話。
進堂くんに被害がなくてよかった。

いつもながら、面白さが安定してます。
ずっと付き合わない状態でもいいくらい。
月には気の毒だけど。

◆[今、恋をしています。]
八田鮎子

付き合ってすぐ来た、さとみの誕生日。
柳生くんにしてみれば唐突ですが、そこで慌てず騒がず。
やはりこの男、根性が座っている。

映画館の対応で、柳生くんの強さがわかります。
簡単に相手の挑発に乗らない。
同じ土俵に入らない。でも彼女は守る。

キミ本当に高校1年生?

柳生くんは古き良き日本男児っぽいけど、
大事なことはちゃんと口にするあたりが素晴らしいね。

さとみ家の夕飯のシーン。
ボクサーパンツのくだりがおかしい。
軽口が言えるくらい、兄妹仲がいいんですね。

◆[星子画報]
凹沢みなみ

2か月遅れのバレンタイン編。

今回の話は別マみたいです。
というのも変な言い方だけど、しっかりトキメキが入ってる。
12ページの高山くんと星子の表情なんか、恋する少年少女そのものです。

いいのか浄雪、差をつけられてるぞ。
どやってる場合じゃないぞ。

◆[そのキス間違ってます]
中河友里

漫画のお約束。
尾行してファミレスのすぐそばの席に座る。
バレるにきまってるだろ(-_-;)

鳴神くんの行動は申し分ないんだけど、
もうひと越え、なんか展開が欲しいんです。

◆[恋を知らない僕たちは]
水野美波

英二、顔面ブロックの石崎くんなんてよく知ってるね。
キャプテン翼だいぶ古いよ。
けど、リメイク版アニメを観た可能性もあるか。
親や親戚から漫画借りたのかもね。

藤村さん、保健室で英二ボロクソに言ってるけど、
アナタも結構周りを振り回してましたよ(;^ω^)

最後、ズキューンの場面来ましたね。
さっきは青年漫画誌の水野先生も面白いかも、なんて書いたけど、
やっぱり少女漫画の人です。

ところで杉くん、藤村藤村言ってないで、
付き添いの女子に一言ありがとうって言いなさい。

◆[ふつうな僕らの]
湯木のじん

一颯先輩のお兄さんの話。

お兄さんは、昔の言動をずーっと引きずってたんですね。
そんなわだかまりが急に解消する訳もないのですが、
それでも避けない椿の態度が立派です。

階段を全力疾走して、心臓は大丈夫だったのかな。

さて、日高先輩が気になります。

「良い人間になりたい……」
元ネタ:妖怪人間ベム

◆[あさあけの楓]
星木奈々

1年前にデビューした星木先生の2作目。

これほど丁寧に「恋する前」の気持ちを描く作家さんは、今どき珍しい。
あと背景も描き込まれてますね。これまた若い方には珍しい。
町が一望できる見開きは必見。

タイトルといい作風といい、「渋み」を感じますね。

今回は転校生の少女の話で、
転校生にはだいたい活発な人気者男子が話しかけてくるのがお約束なんですが、
ヒネリが効かせてあって面白かった。

1年前は13歳デビューという事で大人が騒ぎましたが、
それでスポイルされることもなく、約1年で次の作品が掲載。
今後も描きたいものを描いて欲しいです。

◆[あいまいもこもこ団]
保奈実

頭がもこもこな男女たちの話。
タイトルにもなってる「もこもこ」ですが、実は出番は少ない。

私は、この世界の美容院がどんなのか気になります。

◆[モテないメモリー]
かねこゆかり

卒業式。あこがれの先輩の第二ボタン。
ゆっこ、けっこう際どい妄想しますね。

◆[ダサ彼!! ]
城綾音

今回のリコの私服がオシャレでした。
首元の、なんていうかよくわかりませんが。

まあ、野郎ども2人のハイセンスで塗り潰されるんですけどね。
土真の後ろ姿が「びんぼっちゃま」みたい。

◆[ラブ解き 別マ探偵団]
今月から、読者投稿コーナーがリニューアル。
イラストはギャルジャポンのシタラマサコ先生。

読者投稿コーナーは、前触れもなく模様替えします。
別マに限った話じゃないが、別マはしょっちゅうやってる印象。
もうちょい、長期スパンでも良いのでは。

◆[別マ作家のプライベートをネホハホ]
今回は、新連載の春江ひかる先生。
思い出の漫画は高校デビュー。

アシスタント先の持田あき先生のエピソードがすごい。
めちゃめちゃカッコいい。
お誕生日に、恵比寿ガーデンプレイス上階のレストラン!

持田先生は、コミックスの余白にアシスタントさんの名前をいつも書いてます。
時には10数名いる。
アシさんありがとうって書く先生はいても、
名前まで書き残す先生は滅多にいません。



◎別冊ふろく[恋愛初心者]
表紙は四元シマコ先生。

◆[all for you!]
四元シマコ

格差のあるカップルのお話。

作中でヒロインが可愛くなっているのがわかる。
描き分けがすごい。

容姿の差。
「お前の顔を気にしているのはお前だけだ」とはアドラーの言葉だそうですが、
そうはいっても、若いうちは、特に女性は気になるものなのでしょう。

付き合ってる状態からの作品ですが、
好きになるきっかけが短いページにきちんと入ってて、良いと思います

◆[友達をやめる日]
ともすえ葵

ともすえ先生、またまたパンチの効いた読み切り。

友達関係から一歩踏み出せない男女という、よくある話ですが、
色んな場面を混ぜて飽きさせません。

読者視点だと、ヒロインからの告白は成功するに決まってる。
漫画だから。

そこで、漫画と思わせないナマのエピソード
(フツーのピース、おなか、等)を入れて、
ヒロインのためらい・迷いを描く。
上手いです。

一番の山場は、きょんちゃんの「正直困るよどうしよう」のところですよね。
あそこですごい緊迫感が出てる。

ラストの、ページをめくってからのロングショット。
窓の青空をバックにした決めゴマがいいですよね。
決めるべきところでキッチリと決める。
だから安心して読める。

ともすえ先生は、やはり読み切りにはもったいない。
連載か、前後編の長い読み切り希望。

◆[私は私は私はアッコ]
藤好明

ヒロインが、気弱な男子のために、
その男子の好きな人のリサーチをする、という話。

全体に笑える描写がちりばめられていて読みやすい。
で、小木くんの笑顔がいい。
辛いときにそういう顔ができる小木くんは、強い人です。

古いアメ食って、おなか壊さないか心配。

◆[かりからころん]
峯田ちあき

男子に不信感抱いてる女子が、お友達のために偽装カップルする話。

ほのぼのしてて良いですが、強いて言えば、
ヒロインと親友の見た目にもっと差をつけてくれると良かった。
髪色が同じだと区別しづらくて(^-^;

西野くん、その似顔絵でよく探せたね。



◎次号
表紙&カラー
[シンデレラ クロゼット]

巻頭カラー
[今、恋をしています。]

2号連続スペシャルふろく
[『思い、思われ、ふり、ふられ』ボイスコミック視聴カード]第1弾
※紙版限定

スペシャルインタビュー
ボーイズグループJO1
兄Line編/インタビュー

[新世代BOY FRIEND COLLECTION]
あさひ胡桃、大空あいか、桃白茉乃、柚野マミ
2月号の投票企画で上位に入った男子が登場

センターカラー&新連載
[サクラ先生のシナリオどおり]
にしひろあき

センターカラー
[テリトリーMの住人]
[ふつうな僕らの]

にしひろ先生は、
河原先生のネーム塾参加メンバーです。
期待!



◎裏表紙
声優百年食堂、再び。



◎リンク
前作やその他の作品について
漫画・本 河原和音「青空エール」
漫画・本 その他の河原和音作品
| 漫画・本::河原和音「素敵な彼氏」 | 08:10 | comments (0) | trackback (0) |
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