☆登場する指導者
中村壽博(日本文理大)
榎本保(近畿大)
山本文博(道都大)
佐々木正雄(横浜商科大)
大久保哲也(九州産業大)
岸雅司(創価大)
林卓史(朝日大)
谷口英規(上武大)
高橋昭雄(東洋大)
江藤省三(慶應義塾大)
「流しのブルペンキャッチャー」で有名な安倍昌彦氏の最新作。
マニアックな野球の視点で知られる作者だが、今回は大学野球の指導者と、これまたディープな世界。
大学野球は監督の長期政権が多く、この作品に登場する指導者も軒並み十年を越える。
例外は巻末の江藤省三監督のみ(2010年就任)。
最長は1972年春からつとめる高橋昭雄監督。
それだけ長く、飽きもせず、凝りもせず野球をやっているだけに、出てくる監督さんの言葉はどれもこれも含蓄がある。
世間的にはもう大人、でも社会をまだ知らない子供な若者にどう接しているのか。
どんな言葉をかけ、どんな哲学を持っているのか。
元々、安倍氏の著作は野球の技術やプレーより「人間」の描写に重きを置いているが、それがより濃く反映されている。
大学野球の世界が垣間見える、おすすめの一冊。
タイトル通り「育つ若者」向けのメッセージが多いが、それ以外の人が読んでも充分面白い。
監督と大学野球 若者が育つということ(安倍昌彦/日刊スポーツ出版社)
斎藤佑樹と歩んだ1406日(応武篤良/ベースボール・マガジン社)
神宮の奇跡(門田隆将/講談社)
東京六大学野球史(荒井太郎/ソニー・マガジンズ)
最後の早慶戦 学徒出陣 還らざる球友に捧げる(笠原和夫・松尾俊治/ベースボール・マガジン社)
新たなる聖地 甲子園から神宮へ(企画・矢崎良一/竹書房)