細川貂々「イグアナの嫁」
2006年12月、幻冬舎発行。現在は文庫版あり。
「ツレうつ」シリーズで知られる、細川貂々さんのコミックエッセイ。

イグアナの嫁 イグアナの嫁 (幻冬舎文庫)

◎あらすじ
結婚4年目、子どものいない夫婦が、
なりゆきでグリーンイグアナ「イグ」を飼うことになった。

妻は、漫画家デビューしたものの安定せず。つなぎのバイトも長続きしない。
夫は、会社をやめてフリーを目指すもだまされてばかり。

そんな不器用な2人と1匹の「家族」の物語。

細川貂々さん・望月昭さんご夫妻の関連作品の感想は、
カテゴリからご覧ください。

◎内容
「ツレがうつになりまして。」と同じく、
細川貂々さんのブレイクの原点ともいえる作品。

タイトルの「イグアナの嫁」の由来は、
イグにお嫁さんが来るまでを描いた話だから。

もう一つは、イグ=ラテン語で「愚か」という意味があり、
貂々さんが自分の至らなさに気づくまでの物語だから、と「あとがき」にあります。

精神的・経済的にツレの望月昭さんに頼りがちだった貂々さんですが、
ツレの「うつ」をきっかけに、
棚上げしていた漫画家に再チャレンジすることに。

イグアナの育て方を描いた本というより、
世間に壁を作っていた夫婦が、イグアナをきっかけに変わっていく物語、
というのが正しいかも。

・イグアナの生態。仕草の意味や発情期の過ごし方など
・ツレのうつ病発症から、楽な生き方をつかむまで(「ツレうつ」と重なる部分も多い)
・貂々さんの、マイナス思考からの脱却。画業が軌道にのるまで

色々詰め込まれてますが、だからこそ他で読めない内容になってます。
「ツレうつ」などを見ても、やっぱり幻冬舎さんはチャレンジャーだなと思う。

その後、「イグアナの嫁」はシリーズ化。
うつの成分は「ツレうつ」シリーズに分離し、
貂々さんの漫画家人生も「どーすんの? 私」など独立。
「イグ嫁」シリーズは、イグ中心のコミックエッセイになります。


◎イグと食パン
イグアナは食パンが好きだそうです。
イグが狭い場所に入り込んだ時は、パンをちらつかせて出てくるようにした、というくだりがあります。
パンは「超ジュク」って書いてある。細かい。
実際「超熟」はおいしい。

実家で飼っていた犬も、小さいころは縁の下にもぐりこんだことがあったので、
「棚の下に入った時はもうダメかと思った」貂々さんの気持ちはよくわかります。

自分も、同じようにドッグフードを置いて戻ってくるようにしたんです。
そうすると猛烈な勢いで出てきましたね……動物の食への本能はすごい。
| 漫画・本::細川貂々/望月昭 | 21:30 | comments (0) | trackback (0) |
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