漫画「砂の栄冠」26話感想

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砂の栄冠　第26話「ウラシュウ」

（2011年1月8日／06号）

秋の県大会準決勝、樫野と浦秀の一戦。樫野にとっては夏の埼玉大会のリベンジです。
球場は応援団もスタンバイ。旧チームのエース中村も駆けつけます。
七嶋のお母さんはマスコミに質問攻め。
けど好きな料理なんか聞いてどうするんだ？　「輝け甲子園の星」とかミーハー系雑誌ですか。

浦秀こと浦和秀学は甲子園に何度も出場した、埼玉きっての強豪チーム。
あらゆるスポーツが全国レベルの浦秀は、夏になると全国大会出場を祝う垂れ幕が校舎を覆い尽くすとか。
そして、大多数の部員はベンチ入りもできず、“サンバ隊（スタンドで踊ってる人）”になってしまう。
こういうリアリティのあるディテールが、三田先生の漫画はうまいんですよね。
ただ甲子園に何度も行った、プロに何人行った、とかありきたりの描写にとどまらない。

＊

ちなみに「ひゃくはち」という映画の冒頭でサンバ隊が出てきます。
振り付けがリアルなので、一見の価値あり。もちろん本編も面白いですよ。

＊

浦秀のモデルは浦和学院、通称浦学とみて間違いないでしょう。
ただ、埼玉や関東で勝てても甲子園では苦戦しているのが浦学の実態。asahi.comのページを見ればわかりますが、近年は１、２回戦で負けることが多いです。

2011年はセンバツ出場が濃厚な浦学、今度は上位に進めるでしょうか。

＊

先攻後攻を決めるジャンケン、勝った七嶋はまたもガーソに逆らって先攻を選びます。
滝本さんいわく、野球においてベストの勝ち方は先行逃げ切り。
逆転するには普通に点を取るよりエネルギーがいるもの。
リードすれば相手に優位に立てる。
そのまま試合を進めるのが最もいい勝ち方なのです。

だからこそ先攻を選ぶ。
１回表に先取点をとり、試合の主導権を握る！
勝敗は立ち上がりにかかっている、と七嶋は読みました。

＊

浦秀の先発はエース榎戸。帝城（モデルは帝京でしょうね）も狙っていたという右の本格派。
ですが、彼もビッグゲームは平常心ではなく、１番の志熊にデッドボール。
樫野はランナーを送れず、２死一塁で４番七嶋に打順が回ります。

バッティングもいい七嶋、相手のリードが単純なこともあり、変化球をやすやすカットします。
「こいつは、私立でも中軸をはれるバッター」と警戒を強める榎戸。

インサイドへのボール球でも七嶋はのけぞりません。
外に逃げる変化球で打ち取れない、と見た榎戸は力勝負。速球で三振を取りに来ます。
が、これも想定の範囲内。打ち返した打球は三塁線を破る長打コース！

ホームへ駆け込む志熊はバックホームの球を受けた捕手と交錯。
果たしてクロスプレーの結果は？　以下次回。

＊

それにしても、作品のテンポが早いですね。
主人公以外の打席があっさり終わるので、１イニング１週で済んでしまいます。
これまでの展開を見ると、試合そのものより七嶋のチームマネジメントに重きを置いている模様。
となると浦秀戦も５、６週程度で終わるのか？

---

今週の三田先生
2011年の目標は？　ベストスコア達成。
巻末コメント　今年は頑張ります！　よろしくお願いします！

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