私の履歴書 プロ野球伝説の名将
（鶴岡一人・川上哲治・西本幸雄・稲尾和久/日本経済新聞出版社）

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amazon 楽天 発売：2007/03

日本経済新聞の連載記事「私の履歴書」から、プロ野球の名将４人の記事をまとめたもの（稲尾さんはどちらかというと名投手だと思いますが）。
それぞれインタビュー時期が違うので（例えば川上さんは監督引退直後）、そこを頭に入れて読みたい。

４人とも戦前に生を受け、戦中・戦後の混乱期の中で野球をやってきた。それだけに語るエピソードがどれもたくましい。

昭和二十一年から南海監督（当時は近畿グレートリング）をつとめた鶴岡さんは、物資の調達や宿泊先の確保に追われたという。
川上さんは、熊本から巨人軍のキャンプ地に向かう途中、「どうなっても、兵隊までじゃ」と覚悟を決めた。
西本さんは、毎日のコーチ時代、練習場でファールボールを必死で探したことがある。古いボールを見つけないと新品とは交換してくれないからだ。
新人時代の稲尾さんの役目は打撃投手。当時は防護ネットなし、しかも打つのは西鉄の強打者だったから命懸けだった。

昔のプロ野球を肌で感じられる一冊。