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『当たり前』の積み重ねが、本物になる 凡事徹底-前橋育英が甲子園を制した理由[自伝]
(荒井直樹/構成・田中夕子 カンゼン)
2013年夏の甲子園を制した、前橋育英を率いる荒井直樹監督の著書。
副題となっている「凡事徹底」は、日大藤沢で指導者となったばかりの頃、雑誌で目にした言葉だという。
夏初出場で初優勝の原動力は、エース高橋光成を中心とした鉄壁の守備力。
その守備力を鍛えたのは、徹底した反復練習。
つまり、小さなことの積み重ね、『凡事徹底』と監督は振り返っている。
前橋育英監督に就任してからの15年、どのように「徹して」きたかを語った一冊。
「前橋育英の練習方法で特別なことは何もない。なさすぎるくらいだ」と書かれている通り、本書の内容は、実は目新しさはあまりない。
他の指導者の本でも見かけるフレーズ、ポイントがいくつかある。
ただ、それらすべてを徹底させることは容易ではないし、毎日毎日繰り返すことも容易ではない。
だからこそ、結果につながったのだと思う。
徹底は練習だけでなく、日常生活にも及ぶ。
食事は残さず食べる。
毎日掃除をする。
朝は散歩とゴミ拾いをする(この習慣は甲子園でも続けていたそうだ)。
選手は揺れ動きやすい高校生、大人もそうだが同じミスは何度もするし、忘れることもある。
反復練習が嫌になる日もあるはずだ。
そこを折れずに指導できた荒井監督、やはり非凡なのではないか、と感じる。
本の中で目を引いたのが、選手がつける野球ノートの使い方。
ノートには、その日指導者から言われたことを書いて提出するようにしていたそうだ。
書こうと思えばしっかり話を聞くだろうし、書く際も理解していなければ書けない。
中々面白い利用方法だと思った。
日大藤沢、いすゞ自動車での現役時代にもわずかに触れられている。
[表紙画像]
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