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◆高校野球おすすめ書籍◆
挑戦者たち 〜甲子園と高校野球 挑み続ける男たち〜[ノンフィクション]
(矢崎良一ほか 日刊スポーツ出版社)
高校野球の人間ドラマを引き出す、好評シリーズの7巻目。
挑戦者、ということで「花も実もある名監督・名選手」は一切出てこず、甲子園が届かない監督、出ても勝ちにあまり縁がない監督たちが主役。
必見は第4章。主役は2010年センバツにて、敗戦後「腹を切りたい」「末代までの恥」発言が話題になった開星・野々村直通氏。
そう語ったのは事実とのことですが、あくまで悔しさから来る発言であり、相手校を侮辱する意図はなかったそう。
上記発言に「21世枠に負けて」を付け足して報道したメディアによって一時は退任した野々村氏……ですが、これがなければ甲子園わずか3勝の指導者が有名にはならなかったかも。とはいえ煽るだけ煽ったメディアもどうか、という気もします。
本章では、「切腹」発言ばかりでなく、それ以前の府中東監督時代についても語っています。もちろん復帰後から2011年夏の日大三との敗戦、引退も収録。
選手への言葉は厳しくも優しさがありますが、「日本という国を大事にして欲しい」というメッセージや、部屋の奥に大日本帝国の国旗を飾る、というエピソード……やはり異彩を放ちます。
他のおすすめは第5章。東大卒かつ東大野球部監督経験者の三角氏、中西氏が主役。
「負けて当然」の六大学リーグを指揮してつかんだ、それぞれの勝利の鍵は、いずれも「個の力」。そこに至る経緯はお読み下さい。
☆構成
第1章 平田隆康/向上
第2章 古賀豪紀/九州文化学園
第3章 金原健博/京都韓国学園、柏日体
第4章 野々村直通/開星
第5章 三角裕/駿台学園、中西正樹/埼玉平成
第6章 真木将樹/元近鉄、現有限会社社長、浜口善晴/東筑紫学園、古藤潤/鍼灸師
終章 池田卓巳/青山学院
執筆陣:矢崎良一、谷上史朗、大利実、沢井史、中里浩章、崔仁和
[表紙画像]
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