太平洋戦争が終結すると、戦前中止となっていたプロスポーツが次々と復興する。その中で誕生したのが女子プロ野球。選手たちは見せ物のような扱いを受けながらも、日本各地を回ってプレーし続けた。1948年から71年までの23年間、花開いて消えた女子野球の歴史を描く。
2010年に復活した女子プロ野球の元祖を取り上げたノンフィクション。タイトルに1950とあるのは、この年に日本女子野球連盟が結成され、リーグ戦の体裁が整ったから。
女もパワフルな時代だったのか、男顔負けの豪傑が次々登場する。10日連続先発完投、「鉄腕麗人」大島雅子、防御率と打率で首位争いする近藤信子など。
しかし大半の親会社は経営が不安定であり、生まれては消えていく球団に選手は振り回されていた。
明日もわからぬまま、それでもただ好きという理由で野球に打ち込んだ女たち。こんな時代があったのかと、ただ驚きながら読みました。
甦る!女子プロ野球 ヒールをスパイクに履きかえて(谷岡雅樹/梧桐書院)
日本女子プロ野球リーグの挑戦 ガラスのスパイクを届けに(戸高真弓美/日本女子プロ野球機構・出版文化社)
女子プロ野球青春譜1950 戦後を駆け抜けた乙女たち(谷岡雅樹/講談社)
真っ直ぐ、前を 第二回女子野球ワールドカップ 日本代表の十日間(長谷川晶一/河出書房新社)
ワールド・ベースボール・ガールズ(長谷川晶一/主婦の友社)